ハリウッドでは、近年、映画における「ホワイトウォッシュ」が問題に。「ホワイトウォッシュ」または「ホワイトウォッシング」とは、非白人のキャラクターを白人の俳優が演じることで、さまざまな人種の俳優が数多く活躍する現代において、キャラクターを白人化するのは人種差別的な行為だとして批判が上がっている。

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 最近でも、黒人の世界的ポップシンガー、マイケル・ジャクソンを白人であるジョセフ・ファインズが演じて問題に。では、これまでに、どのような作品で「ホワイトウォッシュ」が行われていたのか? その一部をご紹介します。

 

『ゴースト・イン・ザ・シェル』 4月公開予定

原作:日本人 → 映画:スカーレット・ヨハンソン

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映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』で草薙素子役を演じているスカーレット・ヨハンソン。

日本の漫画『攻殻機動隊』が原作の本作で、主人公の草薙素子役を映画『アベンジャーズ』のスカーレット・ヨハンソンが演じることが決定。するとネットで「アジア人キャラクターを白人化するのを止めて!」という署名運動が起こり、現在10万人以上の署名が集まっている。


監督の主張

昨年、日本で行われた『ゴースト~』の特別イベントに参加した監督のルパート・サンダースは、キャスティングについての批判に、「思うに、誰かをキャスティングすれば、誰かはそれに対して批判するものだよね」と、誰を起用しても批判は避けられないとコメント。そのうえで今回のキャスティングについては、「自分の決定を支持する」と語った。

 

『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』 2015年公開

原作:ネイティブ・アメリカン → 映画:ルーニー・マーラ

PAN ネバーランド、夢のはじまり 映画 ルーニー・マーラ Pan Movie Rooney Mara

映画『PAN~ネバーランド、夢のはじまり~』のルーニー・マーラ。

ルーニーは、『ピーターパン』の実写版で、ネイティブ・アメリカンのタイガーリリーを演じて大バッシングを受けることに。『ゴースト~』同様、署名運動が起こり、「子供向け映画へのこのキャスティングは、とても恥ずべきことです。子供たちに、お手本となる人物はみな白人だと教えることになるなんて、受け入れられません」と、批判があがった。


ルーニーが謝罪

批判を受けルーニーは、「私は本当に、本当に、ホワイトウォッシングの議論に、白人化をした側の立場でいることが嫌なの。あちら側には二度と立ちたくない。人々が怒り、失望していた気持ちが理解できるわ」と後悔していることをTelegraph紙に語った。

 

『アロハ』 iTunes等で配信中

原作:中国系ハワイアン → 映画:エマ・ストーン

アロハ 映画 エマ・ストーン ブラッドリー・クーパー Aloha Movie Emma Stone Bradley Cooper

映画『アロハ』より。左からブラッドリー・クーパー、エマ・ストーン。

白人であるエマが1/4中国人、1/4ハワイアン、1/2スウェーデン人のアリソン・ングという女性の役に起用された『アロハ』。本作はそのキャスティングに批判が集まっただけでなく、「最もセクシーな男性」のブラッドリー・クーパーやレイチェル・マクアダムスといった人気俳優が出演しているにもかかわらず、興行も振るわないという、残念な結果になってしまった。


監督が謝罪

キャメロン・クロウ監督は批判に対し、「素晴らしいエマ・ストーンが演じたアリソン・ング役へのキャスティングに関する、すべての熱のこもったコメントに感謝します」と前置きしたうえで、「あなたたちの意見と、失望を聞きました。今回のキャスティングについて、奇妙、または見当違いだと感じたすべての人に、心から謝罪します」と、自身のブログで謝罪した。

 

『ドライヴ』  2012年公開

原作:ラテンアメリカ系女性 → 映画:キャリー・マリガン

ドライヴ 映画 キャリー・マリガン ライアン・ゴズリング ニコラス・ウィンディング・レフン Drive movie Carey Mulligan  Ryan Gosling Refn

映画『ドライヴ』で主人公のドライバーを演じたライアン・ゴズリング(左)と、アイリーン役のキャリー・マリガン。

『ドライヴ』でキャリーが演じたアイリーンという女性は、原作ではイリーナというラテンアメリカ系女性だったものの、映画化する際に監督によって白人女性に書き換えられた。その理由は、本作の監督ニコラス・ウィンディング・レフンいわく、「ピンとくる(ラテン系)女優が見つからなかった」からだという。


監督がコメント

レフン監督は、キャリーをキャスティングした詳しい理由ついて、実際にキャリーに会った時のことをHuffington Postで言及。自宅にやってきたキャリーを見た監督は、「オーマイゴッド。彼女こそ僕が探していた人だ」と感じ、彼女を起用することに決めたそうで、結果的にそれがイリーナを白人の女性に変更することになった理由だと説明した。

 

白人が4分の3を占める映画界

 もちろん、必ずしも原作通りの人種でキャスティングをしなければならないという決まりがあるわけではないものの、白人中心のキャスティングが目立つことも事実。

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 近年、南カリフォルニア大学が行った調査では、2014年に公開されたアメリカの興行収入トップ100の映画に登場する人物のうち、白人の俳優の割合は73.1%と、実に4分の3を占める結果となっている。

 こういった事実を受け、近年ハリウッドでは改善に向けて動き出しているが、まだまだ十分な多様性の実現には至っていない。映画は多くの人に影響を与えるメディアであるからこそ、肌の色などで分けることなく、平等にキャスティングが行われるものであって欲しい。

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