米Time誌が選ぶ2016年の「最も影響力のあるセレブ100人」に選ばれた人気シンガーのアリアナ・グランデが、7月に入りアメリカで立て続けに起き、現在世間を騒然とさせている、警官による黒人射殺事件を受け、楽曲を通じて自らの悲痛な願いを訴えた。
画像: 深刻化する米・黒人射殺事件を受け アリアナ・グランデが新曲で悲痛のメッセージ

 女性の社会的地位の向上やLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の社会的平等などの人権問題に大きな関心を持ち、セレブとしての知名度を活かしてさまざまなサポート活動を行っているアリアナ。

 黒人への人種差別により起きたとされる今回の事件に対してもひどく胸を痛めている彼女は、「人々が争うことのない、より平和な世界に」という想いを込めて黒人女性シンガーのヴィクトリア・モネとのコラボ曲「ベター・デイズ」を今週月曜(7月11日)に無料音楽配信サイトSoundcloudを通じてリリースした。

画像1: Better Days Feat. Ariana Grande (prod. by Flip) soundcloud.com

Better Days Feat. Ariana Grande (prod. by Flip)

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 アリアナとヴィクトリアが、タイトルの通り「よりよい未来へ」と歌う同曲の歌詞の一部をフロントロウ編集部が抜粋して翻訳。

どうしたら暴力を痛みを憎悪を殺人を止められるの?

私たちはみんな同じ人間で それは確かなこと

1つになりましょう 私たちにはそうする価値がある

今私たちが変わらなきゃ この問題を終わらせなきゃ

私たちの子供たちは一体どんな未来を生きることになるの? 

今ここから始まるのよ 

愛と希望を持って、よりよい未来へ

 公開から1日も経たないうちに同曲の再生回数は150万回を突破。若い世代を中心に絶大な支持を得ているアリアナが発した平和を願うメッセージは、目を見張るような勢いで世界中に拡散している。


米・黒人射殺事件とは?

 7月に入り、アメリカのルイジアナ州とミネソタ州で立て続けに起きた白人警官が罪の無い黒人男性を射殺するという悲惨な事件。

 過去にも「黒人だから」というだけで銃などを持っていると勘違いされ、正当防衛を理由に警官に射殺されるという事件が相次いでいるうえ、警官側への処罰は軽く済まされているという人種差別を発端とした同問題に対し、現在SNS上では「# Black Lives Matter」(黒人の命だって大切だ)」という重要なメッセージが込められたハッシュタグがトレンド入り。アメリカや世界各地では連日抗議デモが行われている。

画像: 今週日曜に行われたNYでの抗議デモの様子。黒人系アメリカ人だけでなく、人種を問わずたくさんの人々が参加。

今週日曜に行われたNYでの抗議デモの様子。黒人系アメリカ人だけでなく、人種を問わずたくさんの人々が参加。

 そんななか、テキサス州ダラスでは、まるで事件への報復かのように抗議デモの開催地周辺を警備していた警官5人が「白人を殺したかった」と話す黒人容疑者たちによって射殺されるという事件も発生。

 オバマ大統領が「全アメリカ人に関わる問題だ」と強い懸念を示すなど、事態はますます深刻化。多くのセレブたちが同事件を問題視し、人種差別反対を主張するさまざまなアクションを起こしている。

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