「ファイア・フェスティバル」って?
今年が初開催となった「ファイア・フェスティバル」は、アメリカにある小型ジェット機でしか上陸できない小さな島でバケーションを楽しみながら、音楽を楽しもうというコンセプトの音楽フェス。
音楽以外にもマリンスポーツやグルメが楽しめるほか、素晴らしい宿泊施設も売りにしており、チケットは約16万5,000円~約132万円と、かなりの高額。
さらにフェスの宣伝には人気モデルのベラ・ハディッドやエミリー・ラタコウスキなどを起用し、彼女たちに先取りでバケーションを楽しませる様子を公開。その豪華なPRも話題となっており、また人気ラッパーのカニエ・ウェストが設立したレーベル「G.O.O.D. Music」のアーティストたちがヘッドライナーを務めることでも話題になった。
そんな「ファイア・フェス」は、4月28日~30日と、5月5日~5月7日の2回に分けて開催される予定となっていた。
まさかの中止に
想像するだけでも豪華な「ファイア・フェスティバル」。開催日となった先週金曜日は、さぞかし盛り上がったのでは…と思いきや、参加者たちを待ち受けていたのは理想とはかけ離れた惨状だった。
参加者によると、「素晴らしい宿泊施設」の代わりにあったのは簡易的なテントだけで、さらに荷物を預けておくロッカーにも鍵はなし。また荷物も、夜中に全く明かりのないなか輸送コンテナから運び出されたものを受け取り、食事もトーストしていないパン2枚にチーズ2枚、そしてちょこんと添えられたサラダのみだったという。
この事態を受け、主催者は開催日当日の28日にフェスの開催延期を発表。チケットの払い戻しを行うとともに、来年開催のファイア・フェスティバルへのVIPチケットを進呈するとアナウンスした。
また、「ファイア・フェスティバル」の主催者の1人でラッパーのジャ・ルールは、「このイベントが素晴らしいものになることを望んでいたし、詐欺ではない」とSNSでコメント。一部で語られている「詐欺説」を否定した。
人気モデルが謝罪
さらにこの騒動は、「ファイア・フェスティバル」のプロモーションを務めていた人気モデルにまで飛び火。プロモーションに参加していたベラ・ハディッドが、SNSに謝罪文を投稿した。
謝罪文のなかでベラは、フェスの運営などには自分は一切関与していないとしたうえで、「(フェスが)私たちにとって素晴らしいものになり、忘れられない思い出になると思っていたの。だからこそプロモーションすることに賛成したのよ。こんな惨事になるなんて知らなかった。本当に申し訳ないし、悪かったと思っているわ」とコメント。こんな結果になるとはまったくもって予想外だったと明かした。
豪華なフェスになるはずが、まさかの結果に。
出演予定だったパンクバンドBlink-182は、開催前日に、「いつもファンに提供しているようなクオリティのパフォーマンスを行える(設備がある)確信がない」という理由で出演を中止。
また、ヘッドライナーとして発表されていた、「G.O.O.D. Music」レーベルの所属アーティストで、出演するのではないかと言われていたカニエ・ウェスト、ジョン・レジェンド、タイガ、ビッグ・ショーン、トラヴィス・スコット、デザイナーらは、この件に関して一切コメントしていない。