活動を始めたきっかけは友人
ニュージーランドに暮らす17歳のエヴァ・マクゴーリーは、2015年に末期の鼻咽頭がん(※)と診断を受けた。「もうすぐ死ぬかもしれない」と聞かされたら、大抵の人は取り乱すか、もしくは自分の好きなことを思う存分するだろう。しかし、エヴァは違った。
彼女が「最期の願い」としてあげたのは、旅行でもなく、好きなセレブに会うことでもなく、「レイプ被害者の支援をしたい」。ただそれだけだった。
「残された時間を知ると、必然と何が自分にとって大切なことかわかるものです。もちろん、あくまでも願望ですが好きな女優さんに会うとか、旅をするという選択肢もあった。けれど、私は自分がいなくなったあとの世界に良い影響を与え、誰かの助けになるようなことがしたかったの。私の愛する人たちを私が守ってあげなくてもすむように、安全な世の中にしたい」
みんなが安全に暮らせる社会を作るため、自分がこの世にいる間に「できる限りのことをしたい」と自身のウェブサイトにつづったエヴァは、続けてレイプ被害者の支援活動をしようと思ったきっかけについても明かした。
「性的暴行が人を破滅させる行為であることを間近で見てきたわ。このことをみなさんに伝えるのはとてもツラいけど、私の友人の多くが性的暴行の被害者なの」
大切な友人たちが性的暴行の被害にあって苦しむ姿を見たことが、自身を突き動かしたことを告白。そんな彼女は、1人でも多くの被害者を救うために「エヴァズ・ウィッシュ」というチャリティを設立。
今年7月の時点ですでに700万円近い募金を集めたほか、下着ブランドと協力して新たな支援活動を行うなど、積極的に活動を行っている。