2016年にアメリカでレズビアンのカップルが、役所の職員から差別的な言葉を受けたことに対して起こした裁判が決着した。

アメリカ全州で合法化された同性婚

 米ウェストヴァージニア州在住のレズビアンカップルが、同性婚が合法化したことを機に、7年の交際を経てついに結婚式を挙げるべく結婚許可証(※)を受け取るために役所へ行った際に、職員から差別的な発言をされたという。

※役所に届け出て発行する結婚から挙式をするために必要な書類。結婚式をする前に書類記入と結婚式を行うという宣誓をする。

画像: アメリカ全州で合法化された同性婚

 カップルが役所で申請手続きを行っている最中に、職員から「abomination(アボミネーション)」という、変異性質や怪物という意味と、強い嫌悪感を表す言葉で罵声を数分もの間浴び、差別的な発言をされたとして裁判に発展。

 しかし罵声を放った職員は、「同性愛は良くないということは言った覚えがあるけど、丁寧な対応をしたと思う」とカップルの主張を完全否定。
 さらに同性愛は聖書において罪と考えられるキリスト教の教えを表現できないのは「宗教の権利」の侵害だと、悪びれる様子もない反論をした。

暴言吐いた職員が敗訴

 裁判の結果、市民の生活にかかわる手続きを担当する役所職員という立場上、すべての人に敬意をもって接すべきだったとして、暴言を吐いた職員は敗訴。
 約110万円の賠償金が科され、さらに、そこの役所で働くすべての職員にLGBT+の理解を促すレクチャーへ必須の参加も求められた。

 裁判に勝利したカップルは、今回経験したような差別が繰り返されないためにも、LGBT+の権利に理解を示してほしいと訴えた。

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