人気ドラマ『リバーデイル』の主演俳優が深夜に衝突事故を起こし、病院に運ばれた。この事件で浮かび上がるドラマ界のブラック体質とは? 

長時間の労働の末、居眠り運転で交通事故

 ファンからは、『ゴシップガール』と『プリティ・リトル・ライアーズ』を合わせたような作品とも言われる大人気学園サスペンスドラマ『リバーデイル』で、主人公のアーチ―を演じている俳優のK.J. アパが、撮影現場から滞在先へと戻る途中、自身が運転する車で衝突事故を起こした。

画像: 長時間の労働の末、居眠り運転で交通事故

 カナダ・バンクーバーで撮影が行われている同作は、連日朝早くから深夜まで撮影が行われており、K.J.が事故を起こしたこの日も、撮影が終了したのは午前0時を回ってからだった。

 14時間にもおよび撮影現場で仕事をしていたK.J.は、滞在先までの車で45分かかる道のりをみずから運転して帰ることに。疲労から、つい居眠りをしてしまった彼の車は道路脇の電柱にぶつかって損傷し、制御不能に。

 衝突したのが助手席側だったこともあり、K.J.はそのまま病院に運ばれたが幸い大きな怪我は無く、経過観察後に無事退院した。

  

共演者のコール・スプラウスも同乗予定だった

 じつは、この夜、同作で俳優復帰を果たした元ディズニースターのコール・スプラウスも事故を起こしたK.J.の車に同乗予定だったが、直前になり予定を変更。

画像: コール・スプラウス。K.J.とはプライベートでも仲が良いだけに事故後は彼の身を心配していた。

コール・スプラウス。K.J.とはプライベートでも仲が良いだけに事故後は彼の身を心配していた。

 もし彼が同乗していたら、おそらく助手席に乗っていたであろうことから、「命拾いした」とファンたちが安堵している。

  

事故を受け俳優やスタッフたちが抗議

 K.J.の事故を受け、『リバーデイル』に出演するキャストたちからは、不満が噴出。長時間労働の改善や滞在先への安全な帰宅手段の提供を求める声が上がっている。

 制作元のワーナー・ブラザーズ・TVは事故後の声明で、K.J.は毎日14時間も労働をしていたわけではなく、前日は2.5時間、その前日は7時間しか働いていなかったとしており、キャストたちの安全を考え、疲労が激しく安全性に欠けると判断した場合には自己申告に基づいて車や撮影現場近隣の宿舎を手配するというポリシーが存在すると発表しているが、事故当日にK.J.が長時間労働をしていたことには変わりない。

 就労状況の改善については、今後出演者たちと制作元との間で話し合いの場が持たれることが予定されている。

画像: 事故を受け俳優やスタッフたちが抗議

 海外ドラマは映画とは違い、短期間にいくつものエピソードを撮影するため、『リバーデイル』のように撮影が昼夜を問わず行われるケースも多い。

 さらに、駆け出しの俳優が起用されることも多いことから、有名スターたちのように至れり尽くせりの雇用契約という訳にはいかず、今回のK.J.のように運転手やタクシーが手配されず、自らセットと滞在先を行き来するという若手俳優も珍しくない。

 今回の事故をキッカケに、ドラマ界におけるブラック体質が露呈したことで、今後俳優・女優たちを取り巻く環境が改善されることに期待したい。

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