5歳の少年が親友と同じ髪形にした「理由」が大人たちをうならせている。深く考えさせられるその驚きのワケとは?

子供の純真さから読み解く「人種差別」

 アメリカのケンタッキー州在住に暮らす5歳のジャックス・ローズブッシュ君は、ある日お母さんに親友のレディ君と「同じ髪型にしたい」とお願い。その理由について、ジャックス君は髪型をおそろいにすることで「先生が自分とレディ君の見分けがつかなくて困惑する姿を見たいから」と話したという。

画像: 左がジャックス君で右がレディ君。 ©Facebook/Lydia Stith Rosebush

左がジャックス君で右がレディ君。
©Facebook/Lydia Stith Rosebush

 しかし写真を見てもらえばわかるように、ジャックス君は白人でレディ君は黒人。たとえ髪形が一緒だとしても肌の色で見分けがつく。でもジャックス君の発言から察するに、彼はレディ君と自分に「人種の違い」を感じていないのだ。

 ジャックス君の言動から、彼に「人種差別」の根本である“人種を区別する”という概念が一切ないことを知った彼の母親リディアは、この一連の出来事について自身のフェイスブックに投稿。

 「この2人の姿こそが、『偏見』や『増悪』といったものは成長する過程で植えつけられていくものであるという証拠だと思います。ジャックスが目にしている(レディ君との)『違い』は髪形だけなのです」

 すると、このリディアの投稿に彼女が想像していた以上の人たちが反応。人種の壁を超えた美しい友情に、大勢の人たちから「いいね」がクリックされた。

 その後、地元のTV局のインタヴューに応じたリディアは、ジャックス君たちの純真さを見て大切なことに気付かされたことを明かした。

 「ジャックスが、レディと肌の色が違うということをこれまで1度も指摘しなかったことをおもしろいと感じたわ。レディがどんな子か説明する時も(肌の色については)何も言っていなかった。今、世界のいたる所で『増悪』がはびこっているけど、5歳の子供の言動が私たち大人へのいい教えになると感じたわ」

 また、反響を受けてレディ君の父親もコメントを発表。

 「子供が持つ純粋さには勝てないね。もしも私たち大人がそれを取り戻すことができたなら、どれほど素晴らしいことだろうか」

 ジャックス君たちからすれば、単純に先生を驚かせたいといういたずら心で「同じ髪型にしたい」と言い出しただけだろうが、5歳の少年2人の純粋さに多くの大人たちが教訓を得ることとなった。

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