レイプをケーキのつまみ食いに例えた結果、レイプの被害者を責めるヴィクティム・ブレーミングについて強烈なメッセージが伝わってくる。

 今ハリウッド界を騒がせているセクハラ問題。大物プロデューサーであるハーヴィー・ワインスタインをはじめ、多くの大物俳優やハリウッド関係者にセクハラやレイプをされたと訴える女性が続出している。

 その性犯罪と同じぐらいよく議論に上がるのが、被害者を責める「ヴィクティム・ブレーミング(Victim Blaming)」。この問題をケーキのつまみ食いに例えたある動画が話題に。まずこの動画を見てほしい。

画像: It's Illogical: The Wedding Caterer www.youtube.com

It's Illogical: The Wedding Caterer

www.youtube.com

 この動画は、性暴行撲滅キャンペーン「It’s On Us」が作ったもの。パティシエである男性が結婚式に出す自慢のケーキの最終チェックをしているところに、ジム終わりの女性がやってくる。そこで女性は「ケーキ美味しそう!」と言って、いきなり許可なしに手づかみでケーキを食べ始めてしまう。

画像1: 「だって美味しそうだったから」レイプをケーキのつまみ食いに例えた結果

 信じられない出来事に開いた口が塞がらないパティシエの男性。「なんてことをするんだ!」という男性に女性は、「こうなるに決まってるじゃない、あなたがこんな美味しそうにしたんだから。味見してくれってお願いしてるようなものよ」と、何食わぬ顔で説明。

画像2: 「だって美味しそうだったから」レイプをケーキのつまみ食いに例えた結果

 「君にそんな権利はないはずだ!」と怒る男性に、「嘘でしょ、私が悪いわけ?」と逆ギレする女性。そこに結婚式をこれからあげる新婦の女性がやってきて、泣いてしまうという動画。

「美味しそうだから」は通じない

 ケーキについての話だからこそ「こんな理屈通用しない」と思うけれど、性犯罪を受けた被害者はこの理屈を持ち出され、「露出の多い服を着ていたのが悪い」と自分のせいにされてしまうのは現実に起こっていること。

このケーキを被害者に例えると、ケーキは何も悪いことをしていないことが分かる。女性がただ「美味しそうだったから」という理由だけで、許可もなく食べられてしまう。

性犯罪もこれと全く同じで、女性が「魅力的だから」という理由でレイプをしていいということにはならない。

実際にレイプされたと声を上げる女性の中には、「誰も信じてくれると思わなかった」「私のせいだって言われると思った」と、被害にあった後もしばらく誰にも言えなかったという人が多い。性犯罪に対して社会が少しずつ変わろうとしている今こそ、次なる大きな問題であるヴィクティム・ブレーミングについて考える必要がある。

This article is a sponsored article by
''.