ケニア出身の女優ルピタ・ニョンゴが、雑誌の表紙での写真で髪の毛を消す編集をされて、抗議の投稿をした。

 映画『それでも夜は明ける』でアカデミー賞助演女優賞を獲得した女優ルピタ・ニョンゴは、英Grazia誌の表紙を飾った。ファッション誌の表紙とあって、とても光栄に思っていたルピタだけれど、それは仕上がった写真見た瞬間に、怒りがこみあげてくることに。

写真を編集され、髪の毛が消えていた

 なぜかというと、ルピタの髪の毛を全て消して、ルピタが坊主の姿で写っていたから。ルピタは、ケニア出身で自分の黒い肌と黒人特有の縮れた髪の毛を誇りに思っている。だからこそ、髪の毛を編集されたことに黙ってはいられず、写真のビフォーアフターを並べてインスタグラムに投稿した。

画像: ©instagram/lupitanyongo

©instagram/lupitanyongo

 ルピタは、コメント欄でこう語った。

これまでに何度も話してきました。明るい色やストレートヘアが美の基準だと言われて育ってきたけれど、今は私の代々受け継がれてきたものを大切に思っており、黒い肌や縮れた髪も美しいものだと思っています。雑誌の表紙を飾るというのは、肌が黒く縮れた髪を持っている人や、若い世代に、ありのままでも美しいと見せる素晴らしい機会でした。なので、Grazia誌が彼らの美しい髪の基準に合わせるために、私の髪を消したことは心底ガッカリしています

 そして続けてこう話した。

もし私が相談を受けていたら、黒人女性に対しての髪や色、質感に対しての無意識な偏見を失くすことへの道がまだまだ長いと分かったうえで、代々受け継がれてきた私の大切なものを消し去るようなことを絶対に許可していませんでした

画像: 写真を編集され、髪の毛が消えていた

雑誌側が謝罪

 これを受けてGrazia誌が公式に謝罪文を出し、撮影後にフォトグラファーに髪を消すような指示はしていないし、編集側でもそのような加工はしていないと主張した。

 過去にも、2014年にVanity Fair誌がルピタの肌を修正して明るくし、批判が殺到したことがある。それから3年が経ち、人種差別問題や「美」の基準の問題も大きく変わっているなか、このような問題が新たに起こり、今回またルピタが声をあげて訴えた。

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