2018年3月に音楽フェスのポップスプリング2018に出演するために初のソロ来日が発表された、ワン・ダイレクションのリアム・ペイン。来日に向けた準備を進めるリアムのインタビューを、ウェブメディアとしてはフロントロウ編集部が独占で入手した。

ソロデビューは「すごく緊張した」

5月に発表したデビューシングル「ストリップ・ザット・ダウン feat.クエイヴォ」は、現1Dメンバーのソロ作としては最大のヒットを記録。本人は、日本での反応の良さにも喜んでいるという。

――ワン・ダイレクションの活動休止が決まってから、ソロデビューを決めるに至った経緯を教えて下さい。最初からそのつもりでいたのですか?
ソロデビューはすぐに決まったことじゃない。自分に相応しい曲と出会えるまで待っていたんだ。アルバムの収録曲の中に、僕が一番初めに書いた曲があるんだけど、僕の知人で今ではものすごく近しい存在になった人が、その曲に興味を抱いてくれて、そこからサウンドが見えてきた。そしてどこからともなく『ストリップ・ザット・ダウン』が生まれて、現在に至る、という感じだね。

画像: ソロデビューは「すごく緊張した」

――『ストリップ・ザット・ダウン』は順調にヒットしましたが、リリースにあたり緊張しましたか?
すごく緊張したよ。これまで僕が作ってきた音楽から方向転換して、大きく異なる領域に踏み出した曲だからね。僕はファンのみんなを、これまでとは違う音楽と引き合わせようとしていた。それが成功したなんて、信じられないことだよ。みんなの応援に心から感謝しているし、特に海外での反応が良かった。もちろん日本もそうだし、日本は今までもずっとプレイするのは最高の場所だったから、みんなが僕の音楽を楽しんでくれていることが本当にうれしいんだ。

――この曲を通じて伝えたいメッセージはなんでしょう?
今に至るまでの僕の人生のことや、僕が体験してきたことについて、少し触れている。僕の頭の中にどんな思惑があったのか、整理して述べているところもある。とにかく、僕が色んな物事について感じていたことについて歌っているんだ。どちらかというと軽いノリだよ。

画像: Liam Payne - Strip That Down (Official Video) ft. Quavo www.youtube.com

Liam Payne - Strip That Down (Official Video) ft. Quavo

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――『ストリップ・ザット・ダウン』ではソロデビューにあたってのあなたの気持ちを歌詞で打ち出しています。最初にそれをクリアにしておく必要があると感じたのですか?
この曲では、これからの方向性やルールを示したって言えるね。そして、僕がなぜ多くの時間を費やしてソロで音楽を作っているのか、理由を説明しておきたかった。特にAメロの部分は、ちょっとした意思表示をしているんだと思う。中にはそんな僕の言葉を誤解した人もいるけど、それはそれで仕方ないことなんだろうね。

「ストリップ・ザット・ダウン」歌詞抜粋
じっくりと時間を取っていた
自分のことに集中しながら
目的から目をそらさずに
他の誰のことも見ていないよ
でもガール、君の愛には心打たれた
君は悪影響だ
僕は自分の運命に文句はない
君もそう感じている?
前は1Dにいた(でも今はもう自由)
みんな僕に別のことを望む(それは僕じゃない)
変えようとしているわけじゃない(以前の自分を)
楽しみたいだけだよ(騒ぎたい)

ソロだと起きない1D時代の不便とは?

グループの一員であるがゆえ起こる不便や誤解を語ってくれたリアム。メンバーについて話す時に顔をほころばせる様子からは、ソロになっても揺るがない1D愛が垣間見られた。

――ソロでやることの楽しさを一番実感するのはどういう時ですか? また逆に、仲間がいたらと感じるのはどういう時でしょう?
そりゃもちろん、ワン・ダイレクションのほかのメンバーがいないことは、いつもさみしく感じる。本当に楽しい活動をしてきたし、今も僕はワン・ダイレクションの一員であることに変わりはない。でも、ソロになって自分のスケジュールに沿って活動できることはうれしいね。グループだと、誰かが遅刻したりして、長い時間待たされることもある。ほら、何しろ僕らは遊び盛りのボーイズだったわけで、そういうこともあるよね(笑)。その点、今は自分のペースでやれるし、僕が全てをコントロールできるし、自分の音楽についてじっくり考えることができる。だから、そういった利点はあるよね。

画像1: ソロだと起きない1D時代の不便とは?

――ソロになり、自分の新しい側面を見せることができたと思いますか?
グループからソロデビューするアーティストに関して言えることは、僕らがどういうアーティストなのか、人々はその一部分だけ目にしているってこと。ほら、僕らは4つの、それぞれにすごく大きなパーソナリティの集まりだった。インタビューの時、もしくはライブパフォーマンスの時に、メンバーの誰かが控えめな役割を演じていることがある。それを見て人々は「ああ、彼らは歌えないんだな」って思いこんだりするものだよね。だから、自分たちがどんな能力を備えているのか、もう少し披露するチャンスがやって来たのさ。それっていいことだと思うよ。

――人々はワン・ダイレクションを通じて、すでにあなたについて色んなイメージを抱いているわけですが、アルバムはそれを大きく変えることになると思いますか?
そうなればいいなと願っているよ。もし誰かが僕について何か違った印象を抱いているなら……まあ、僕はわりと感情を内に隠さないタイプの男だし、思っていることはすぐ口にしてしまう。そのせいでトラブルに巻き込まれたことも何度かあるけど、うん、僕がどういう嗜好の人間なのか、どんな音楽が好きなのか、物事についてどんなことを考えているのか、感じているのか、人々に少しでも感じ取ってもらえたらうれしいね。だから、それが目標でもあるんだと思う。

画像2: ソロだと起きない1D時代の不便とは?

――ワン・ダイレクション時代と違って、ダンスも披露するようになりましたよね。ダンサーとしての自信のほどは?
(笑)。ダンスに関しては、時間が経つと共に自信は増しているよ。歌とはまた異なる表現だからね。やっていてすごく楽しいし、僕には、ジャクエル・ナイトという世界最高のコーチがいる。彼は素晴らしいダンサーで、ビヨンセの『シングル・レディース』のミュージック・ビデオで振付を担当した人だから、世界最高峰のダンサーのひとりと呼んで差支えないんじゃないかな。彼のやり方というのは、まず曲に合わせて僕に自由に踊らせてくれて、僕がやったことを出発点にして、「じゃあ、こういうのはどうかな」と提案するんだ。すごくスピーディーに学ぶことができたし、「君は踊れないな」と否定されたりしなかった。ジャクエルはとにかく、「さあ、踊ってみて」と促してくれて、僕もそういうやり方が気に入ったよ。そんな風に僕の肩を押してくれたんだ。

ソロデビューアルバムについて

R&Bソングの1曲目に続いてリリースした2曲目「ベッドルーム・フロア」は、エレクトロポップ調。デビューアルバムは、さまざまなサウンドに挑戦した色濃い1枚となりそう。

――現在制作中のファースト・アルバムについて、何かゴールはありましたか?
ああ。主なゴールは、自分に正直な音楽を確実に作るってこと。僕自身が好きになれない音楽は作りたくなかった。だからそれが重要なことだったと思うし、アルバムに収めた曲は全部気に入っている。誰か別のソングライターが書いたものを探して回ったり、自分たち自身で書いたりして集めた曲を、アルバムにまとめるという作業を、僕らはすごく巧い具合に進めた気がするんだ。だから次は、可能な限り最高のライブパフォーマンスを作り上げたい。今は色んな手段があるからね。ステージセットを素晴らしいものにし、照明を素晴らしいものにし、最新のテクノロジーを使って、人々がまだこれまでに見たことがないようなショウを作り上げるのさ。単にステージに立って、踊って歌うだけじゃなくてね。たくさんのクリエイティヴィティを注いで、全身全霊を傾けたいんだ。

画像1: ソロデビューアルバムについて

――コラボレーターはどんな風に選びましたか?誰か重要な役割を果たした人はいますか?
正直言って、今回コラボレートした人たちはみんな自然に集まったんだけど、あんなに素晴らしいミュージシャンたちが僕を歓迎してくれたなんて、最高だよ。エド・シーランからゼッドに至る人たちだったり、(ミーゴスの)クエヴォだったり、それぞれ音楽界で素晴らしい作品を作っている人たちだよね。今はファレル・ウィリアムスとコラボレートしていて、ポスト・マローンにもアプローチしているし、色んな人たちと組んで、コラボ相手から何かを得て、そこに僕らしい要素を加えて、ふたつをミックスした時にどんなサウンドになるのか見てみたい。そこに主な関心があるんだ。

――あなたのソングライティングのプロセスを教えて下さい。
僕のソングライティングのプロセスは、こんな風に進む。誰かとセッションを行なって、そこで一緒に曲を書くだけさ。僕が音楽活動を始めた当時、ソングライターのひとりにこう言われたんだ、「ねえ、僕はぜひ君と一緒に曲を書きたいんだけど、どういう風に君を捉えたらいいのか分からないんだ」と。それっていいことだと思った。でも同時に、ソングライティングのプロセスにおいては最大な障害にもなる。なぜって、曲を書きたくても、どこから始めていいのか分からないわけだからね。やりたいことがたくさんあり過ぎるし、僕は様々なアイデアを掘り下げて、あらゆる可能性を探りたいんだ。とはいえ、すごくいい具合に進んだよ。自分の人生で起きていることや実体験を題材に書くこともあれば、コラボ相手のソングライターが最近体験したことについて書きたくなったり、或いは、書いたのは別の人だけど僕にぴったり合う曲と出会うこともある。そういう場合は、どう歌うかっていうところがより重要になってくるよね。

画像2: ソロデビューアルバムについて

――ミュージシャンとして一番充実感を覚えるのはやっぱり、スタジオで作業をしている時なのでしょうか?
ああ。スタジオで過ごすのは大好きだよ。実は自宅にもスタジオがあって、そこで作業をしているし、ほかの人とそこで曲を書くこともある。とにかく、ずっと音楽を作り続けていたいんだ。サウンド・エンジニアになるために必要なことや、コンピューターを操作するための知識をちゃんと学校で学んで、LogicやPro Toolsなんかの使い方を身につけておいて良かったと思う。彼らがどんな状況にあるのか、何をしているのか、僕には分かる。隣に座って、僕の音楽をレコーディングしている人がいったいどんな作業をしているのか理解するのは、重要だからね。それに僕自身もプロデュースするのが好きで、たまにビートを作ったりして、色々試しているよ。それもすごく楽しいんだ。

――このアルバムにおける、音楽面・作詞面でのインスピレーション源は?
現時点での音楽的なインスピレーション源は、まず『ストリップ・ザット・ダウン』に関しては明らかに、ジャスティン・ティンバーレイクの影響を大いに受けている。あとエド・シーランもね。ジャスティンのアルバム『ジャスティファイド』が大好きなんだ。僕のお気に入りアルバムの1枚で、ほかにもアッシャーの『8701』とか、あの手のヴァイヴスを少し取り入れている。それから歌詞については、様々な事柄について、とにかくストレートかつ率直に表現したかった。さっきも言ったように、色んな体験が題材になり得るんだけど、ほかの人たちも同じような体験しているに違いないと思えることについて書きたい。立場は違っても、僕と同じような状況に置かれている人は大勢いるはずだから、そういったことについて書きたいんだ。

――ソロアーティストになるにあたり、一番大きなチャレンジとは?
大勢の人が考えていることや感じていることを代弁する、素晴らしいアルバムを作ること。僕はそれをぜひ実現させたい。

3月のPOPSPRING 2018でソロ初来日

そう締めたリアムは、2018年3月24日・25日にポップ・ミュージック・フェス「ポップスプリング2018」にベリー・スペシャル・ゲストとして出演を予定しており、初のソロ来日を果たす。

画像: www.popspring.jp
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<公演詳細>
3月24日(土) 幕張メッセ国際展示場9~11ホール
3月25日(日) 神戸ワールド記念ホール
開場 11:00 / 開演 12:00
チケット発売日:2018/2/3(土) 10:00~
オフィシャルサイト:www.popspring.jp

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