シンガーのアリアナ・グランデが、意味が間違っている日本語(漢字)のタトゥーを入れたことをきっかけに窮地に立たされている。(フロントロウ編集部)

日本への愛が思わぬ方向へ

 大の親日家として知られるアリアナ・グランデが漢字をちゃんと理解していないのに日本語(漢字)のタトゥーを入れたことや、ミュージックビデオや自身のオフィシャルグッズに日本語を活用していることが、「文化の盗用(Cultural Appropriation)」にあたるとして一部の人たちから批判されていることを受けて、ツイッターで反論した。

文化の盗用(Cultural Appropriation)
近年よく議論されるトピックの1つで、ある民族の文化的要素を、その文化に属していない人たちが取り入れること。

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 すべての始まりは、アリアナが先日手のひらに入れた「七輪タトゥー」にある。新曲「7rings(セブン・リングス)」の日本語訳「七つの指輪」から「つの指」を省略して、「七輪」というタトゥーを入れたアリアナだったが、「七輪」だと焼肉用器具の「七輪(しちりん)」という意味にもとれることから「間違っている」と指摘する声が殺到。

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 本人は「日本の焼肉も大好き」と気にしない素振りを見せていたが、結局、あまりの反響に耐えきれなくなったのか、日本語の先生の助けを借りて「七輪」の下に「指」と♡の絵文字を追加で彫って“修正”した。しかし、それでも「文化の盗用だ!」と批判する声はやまず、なかには謝罪を要求する人たちも。そういった世間からのネガティブな声に対し、アリアナがツイッターで反論のコメント(※)を口にした。
※以下のツイートはすべてアリアナのツイッターからすでに削除されています

 「すでに謝ったわ♡何度もね。それに、少しでも正しい意味に近づけるために日本語の先生の力を借りて直したわ。おわかりでしょうけど、私は漢字を読むことも書くこともできない。あなたは私にどうしてほしいの?タトゥーを入れたのは、(日本に対する)愛と理解があったからよ。あなたは私に何を言わせたいの?」

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 「私と同じようなミスを犯しても、見た目に満足しているから『気にしない』という人が一体どれだけいると思う?なんにせよ、私はすっごく気にしてる。私は一体何をして、何を言えば言いの?本当に」

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 「アプロプリエーション(盗用、私有化)とアプリシエーション(理解したうえで評価すること)ではまったく意味が異なるわ。日本人のファンの子たちは、私が日本語で何かを書いたり、日本語が書かれた服を着たりするといつもとても喜んでくれた。だけど、日本語が書かれたオフィシャルグッズは公式サイトのショップからすべて取り下げたわ。誰も気づいてないみたいだけど」

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 ちなみに、アリアナが言っていたオフィシャルグッズとは、シングル曲「サンキュー、ネクスト(Thank U, Next)」のMVのリリースを記念して発売された「ありがとう」と書かれたスウェットのことなど。

 追記:日本語が書かれた商品が“排除”されたのは、批判が強まっているアメリカ国内向けのオフィシャルサイトの公式ショップのみで、イギリス&ヨーロッパ版の公式ショップでは現在も「ありがとう」スウェットが販売されている。

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 そして、アリアナは次のコメントを最後に記事のなかにある4件のツイートをすべて削除した。

 「心配しすぎて何もできない(笑)誰かを傷つけるのは嫌なの。SNSにいる人たちって、他人が故意でない間違いをしてしまった時に許すことや、どうやって慰めるのかをまったくわかっていないわよね。自分がどう感じるのかということしか考えてない。自分がなんでこんな話をしてるのかもわからなくなっちゃった」

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 日本のファンの反応を見てみると、アリアナの言う通り彼女が日本語で何かツイートしたりすることに対し好意的な意見が多く、批判的な声はほとんど見受けられない。

 しかし、様々な国からやって来た移民からなる多文化社会のアメリカでは、自分の国や種族の文化ではないものを取り入れることへのジャッジが厳しく、アリアナとしてもいくつかのオフィシャルグッズの取り下げなどの措置をとるほかなかったよう。(フロントロウ編集部)

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