ファッションブランドであるグッチ(Gucci)が手がけるコスメブランドのグッチ・ビューティ(Gucci Beauty)が、イタリア版Vogueに掲載する広告にダウン症のモデルであるエリー・ゴールドスタインを起用した。(フロントロウ編集部)

グッチ・ビューティの広告塔にダウン症のモデル

 グッチ・ビューティ(Gucci Beauty)は、ファッションブランド同様に、デザイナーのアレッサンドロ・ミケーレが手がけており、製品の良さだけでなくシンプルながらスタイリッシュなパッケージも魅力のひとつ。

 フレグランスの広告には、ジャレッド・レト、ラナ・デル・レイ、ハリー・スタイルズを起用したことがあるけれど、コスメの広告にいたっては他のブランドとは違い、あえて人気セレブを広告塔に起用せず、個性的なモデルたちを採用してきた。

 これまでにも、何度も塗り重ね固まってダマができてしまっているマスカラの広告や、あえてすきっ歯のモデルを使ってインパクトを出したリップの広告など、毎回他のブランドとは一線を画し、個性を全面的に出してきたグッチ・ビューティ。

 そんなグッチ・ビューティが、ブランド史上初めてダウン症のモデルを採用したことで話題になっている。今回ダウン症のモデルであるエリー・ゴールドスタインが採用されたのは、イタリア版Vogueに掲載されるマスカラの広告。

 この広告は、インスタグラム上で行なわれた「#theguccibeautyglitch」というスカウティングプロジェクトで、エリーはこのプロジェクトに抜擢され、今回グッチ・ビューティのモデルに。

 エリーは、約3年前からゼベダイ・マネージメントという事務所に所属しており、スーパードラッグというイギリスのドラッグストアやスポーツブランドのナイキ(Nike)などの広告に出演。

 エリーはグッチ・ビューティの撮影が楽しかったようで、「ほんとうにモデルをするのが楽しかったし、グッチのドレスを着るのが好き。フォトシュートに参加できて誇りに思う」と英Daily Mailに語り、グッチ・ビューティのインスタグラムに掲載されている自分の写真にも「これが好き。素晴らしい機会を与えてくれて、撮影の日をステキにしてくれてありがとう」とコメントを残した。

 また、エリーの広告はアレッサンドロもお気に入りのようで、なかなかSNSでコメントを残さないアレッサンドロがハートの絵文字で反応。

 ニューヨークファッションウィークなどに登場するなど、ここ数年ダウン症のモデルが活躍する場所は増えているが、グッチのような世界的に名の知れたブランドの広告塔を務める機会はまだまだ稀なこと。今回エリーは、グッチというブランドの広告塔を務めたことによって、今後ハイブランドの広告塔としてダウン症のモデルが起用されるかもしれないという光となり、多くの人に希望を与えた。(フロントロウ編集部)

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