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名作衣装を現代に——エマ・ストーンやケンダルが映画ファッションを着用し話題に

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名作衣装を現代に——エマ・ストーンやケンダルが映画ファッションを着用し話題に

今月は、セレブたちが過去の映画に登場したアイコニックな衣装へトリビュートする機会が相次いだ。映画史とファッション史が交差する瞬間に、現代のスターたちはどのように応えたのか? その中から、特に話題を集めた4つのスタイルをピックアップして紹介します。(フロントロウ編集部)

エマ・ストーン、『大いなる遺産』の実物衣装で番組出演

Credit: Getty Images

 1998年の映画『大いなる遺産』で、グウィネス・パルトロウ演じるエステラが印象的なシーンで着用していたのが、ダナ・キャランの1996年春夏コレクションによるグリーンのシルクセットアップ。


 この実物アーカイブ衣装を、エマ・ストーンは2025年10月、映画『Bugonia(原題)』のプロモーションで出演した『レイト・ショー』にて着用。長袖トップスとスリップスカートによる90年代ミニマルスタイルがテレビ画面に鮮烈な印象を残し、映画衣装の魅力が今も色褪せないことを証明した。

ニコール・キッドマン、『ギルダ』オマージュの黒ドレスで旧ハリウッド再現

Credit: Getty Images

 1946年の映画『ギルダ』で、リタ・ヘイワースがカジノの舞台で披露したストラップレスの黒サテンガウン。そのクラシカルな魅力にインスパイアされたカスタムシャネルのドレスを、ニコール・キッドマンが2025年の『Vogue World: Hollywood』で披露した。胸元にはブランドの象徴カメリアが配されており、旧ハリウッドのグラマラスな空気感を現代的にアップデートしたオマージュ衣装として注目を集めた。

 『Vogue World』はVogue誌が世界各地で開催しているグローバルなファッションイベントだが、今回はロサンゼルスのパラマウント・ピクチャーズ・スタジオにてハリウッドをテーマに実施。映画とファッションの歴史を祝福し、ロサンゼルスの大規模火事に影響を受けた衣装・舞台芸術業界を支援するチャリティの側面も持つ特別な回となった。

ケンダル・ジェンナー、『ムーラン・ルージュ』の実物衣装でサティーン再来

LOS ANGELES, CALIFORNIA – OCTOBER 26: Kendall Jenner walks the runway during Vogue World: Hollywood 2025 at Paramount Studios on October 26, 2025 in Los Angeles, California. (Photo by Gonzalo Marroquin/Getty Images for Vogue)


 2001年の映画『ムーラン・ルージュ』で、ニコール・キッドマン演じるサティーンが楽曲「Diamonds Are a Girl’s Best Friend」のシーンで着用した、スパンコールとクリスタルが輝く“ブラック・ダイヤモンド・コスチューム”。


 そのオリジナル衣装を、ケンダル・ジェンナーが『Vogue World』のランウェイで着用。オープニングを飾ったキッドマンの登場に続いて現れ、観客は映画ファッションの世界へと一気に引き込まれた。

ベッツィ・ゲーガン、ダイアン・キートンの『アニー・ホール』スタイルを再現

 2025年10月に逝去した女優ダイアン・キートン。その代表作『アニー・ホール』(1977年)で披露した、ジャケットにネクタイ、ワイドパンツ、ボーラーハットを合わせたメンズライクな着こなしは、女性ファッションに新たな自由と表現の可能性をもたらした。


 『Vogue World』では、彼女へのトリビュートとして、ラルフ・ローレン監修による再現スタイルがランウェイに登場。キートン自身が作り出したスタイルを、現代のモデルが纏い直すことで、ファッションと映画の歴史をつなぐ感動的な演出となった。

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