生理用品の「タンポン」が原因で黄色ブドウ球菌に感染したモデルが、「体に入れるものには気をつけて」と人々に警鐘を鳴らした。

「生理用品」が原因で感染症に!?

 2012年、モデルのローレン・ワッサーは右足の膝から下を切断することになった。その原因となったのは、生理用品の「タンポン」。あまり知られていない、「タンポン」に潜む危険性とは?

 ある日、突然の体調不良に見舞われ、急激に体温が41度にまで上昇したローレンは、すぐに病院へと救急搬送された。その時彼女を担当した医師によれば、病院に運び込まれるのがあと10分遅かったら彼女の命はなかったという。

 そして、そこで「トキシックショック症候群(TSS)」との診断を受けた。TSSは黄色ブドウ球菌が作り出す毒素が原因で発症する急性疾患で、ローレンの場合、一命は取り留めたもののすでに体の複数の場所で壊疽(えそ)(※)を起こしていたため、右脚の膝から下を切断せざるをえなかったという。

 ※血液の供給が低下することなどが原因で生じる壊死。

 この当時の心境について、ローレンは米People誌にこう語っている。

 「家に帰った時、いっそのこと死んでしまいたいと思ったわ。あまりにも突然のこと。(気がついたら)片方の脚がなくなっていて、車イスに乗り、トイレに歩いて行けなくなっていた。ベッドに寝たきりで、動くこともできない。ただの部屋の壁なのに、まるで牢獄にいるような気分になったわ」

 経血量に個人差はあるが、当時、Kotex社のタンポンを使用していたローレンは、1日に3回ほど交換。限度とされる、8時間をギリギリ超えないラインで使用していたという。

タンポンの危険性

 あまり知られていないが、タンポンの使用説明書には必ず黄色ブドウ球菌によるTSSになる可能性があることが記されている。

 通常、黄色ブドウ球菌があっても、健康上何も問題がない場合がほとんどだが、稀にTSSの発症にいたることがあり、場合によっては重篤な症状を引き起こす可能性もある。

 タンポンの使用によるTSSの発症は、長時間の使用や取り出し忘れなどによって黄色ブドウ球菌が増殖し、毒素を作り出しやすくなることが原因。商品に添付されている説明書に従って使用することで、TSSの発症を軽減することができる。

 ちなみに、切断した右脚だけでなく、左脚にも大きなダメージを受けてしまったローレンは、治療の甲斐なく左足も切断せざるをえない状況にきているという。

 早ければ来月にも左足を切断する予定だというローレンだが、本人は痛みから解放されることにほっとしているそうで、切断後、痛みを感じずに走れるようになることを期待しているという。

 さらに、続けて世の女性たちに向けて「自分の体内に入れるものには十分気を付けてほしい」と、米Washington Post誌で思いを語った。