ジェイドがソロとして新たなページをめくった。リトル・ミックスで築いた知名度や実績はもはや説明不要だが、デビューアルバム『ザッツ・ショービズ・ベイビー！』の成功を経て、彼女は再び大きな一手を放つ。それが、新曲8曲を加えた拡張版『ザッツ・ショービズ、ベイビー!ザ・アンコール』である。デビュー作の勢いを“補足”するのではなく、むしろそこから踏み込んだアーティスト像を突きつけてきた。
追加楽曲は、どれも緩急と奥行きを増す役割を担っている。アンセミックな「チャーチ」、社会性の強い「ディス・イズ・ウィー・ダンス・フォア」、そして大胆な「フローズン」カバー。ジャンルを縦横に駆け抜けながらも芯はぶれず、ジェイドのポップセンスが再構築されていく様は痛快である。大物プロデューサーが参加していようと、最終的に浮かび上がるのは“ジェイドらしさ”だ。
その象徴が「チャーチ」のミュージックビデオに凝縮されている。白と黒、幻想と狂気、神聖と破滅。その二項対立を冷ややかな美学でまとめあげ、視覚芸術としての完成度を高めた。ベル・プリーストリーやダニエル・リズモアの起用も、作品に不可欠なスパイスとして機能している。ジェイドの世界観はポップの枠外へと軽々と踏み出している。
今年の彼女は、ただ評価されたというレベルではない。ローリング・ストーンのトレイルブレイザー賞、ハーパーズ・バザーのミュージシャン賞、さらには主要フェスでの圧巻のパフォーマンスによって、完全に“時代の顔”へと成長しつつある。秋から始まった単独ツアーは満員続きで、来年の欧米進出も既定路線だ。
『ザッツ・ショービズ、ベイビー!ザ・アンコール』は、その上昇気流を象徴する一枚である。ジェイドは今、確実にポップシーンの中心へ歩みを進めている。
●ジェイド「チャーチ」オフィシャル・ビデオ
【リリース情報】
JADE | ジェイド
『THAT’S SHOWBIZ BABY! THE ENCORE｜ザッツ・ショービズ、ベイビー!ザ・アンコール』
2025年12月5日リリース
●予約・購入リンク：
https://jadejp.lnk.to/TSBTheEncore
トラックリスト
1．Angel Of My Dreams｜エンジェル・オブ・マイ・ドリームズ
2．IT girl｜イット・ガール
3．FUFN (Fuck You For Now)｜FUFN（ファック・ユー・フォー・ナウ）
4．Plastic Box｜プラスチック・ボックス
5．Midnight Cowboy｜ミッドナイト・カウボーイ
6．Fantasy｜ファンタジー
7．Unconditional｜アンコンディショナル
8．Self Saboteur｜セルフ・サボチュール
9．Lip Service｜リップ・サービス
10．Headache｜ヘッドエイク
11．Natural At Disaster｜ナチュラル・アット・ディザスター
12．Glitch｜グリッチ
13．Before You Break My Heart｜ビフォア・ユー・ブレイク・マイ・ハート
14．Silent Disco｜サイレント・ディスコ
15．Church｜チャーチ
16．This Is What We Dance For｜ディス・イズ・ワット・ウィー・ダンス・フォア
17．Dreamcheater｜ドリームチーター
18．Best You Could｜ベスト・ユー・クッド
19．Use Me｜ユーズ・ミー
20．Frozen｜フローズン
21．If My Heart Was A House｜イフ・マイ・ハート・ワズ・ア・ハウス
22．Tar｜タール
【関連リンク】
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