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完成済みアルバムを“白紙”に――ザ・キッド・ラロイが選んだ再出発、内省のセカンド作『ビフォー・アイ・フォーゲット』

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BY FRONTROW Press
完成済みアルバムを“白紙”に――ザ・キッド・ラロイが選んだ再出発、内省のセカンド作『ビフォー・アイ・フォーゲット』

完成していたアルバムを白紙に戻す。その決断が、22歳のザ・キッド・ラロイを次のフェーズへと押し出した。グラミー賞ノミネート歴を持ち、若くして世界的成功を手にした彼が、本日リリースしたセカンド・アルバム『ビフォー・アイ・フォーゲット』は、キャリアの節目を明確に刻む一作である。

本作は、外側に向かって広がっていた視線を一気に内側へと引き寄せた作品だ。すでに完成していた別のアルバムをほぼすべて破棄し、わずか数か月で作り直したという事実が、その覚悟の深さを物語っている。記憶、後悔、愛、そして再生。華やかな成功の裏で積み重なっていた感情が、フィルターなしで音に落とし込まれている。ラロイ自身が「音楽そのものについての作品」と語るように、評価や数字よりも表現の純度が優先された。

2023年に発表されたファースト・アルバム『ザ・ファースト・タイム』は、若きスターの現在地を示す作品だった。その後、デラックス版で追加された楽曲群が示したのは、彼の感情表現の奥行きだったが、『ビフォー・アイ・フォーゲット』ではその延長線を越え、より深い場所へと踏み込んでいる。客演や豪華プロデューサー陣の存在感はありながらも、中心にあるのはあくまでラロイ自身の声だ。

先行シングル「バック・ウェン・ユー・ワー・マイン」は、その象徴と言える。過去の恋愛を静かに振り返り、失ったものへの未練を淡々と吐露する姿は、これまでのヒットメーカーとしてのイメージを良い意味で裏切る。派手さを削ぎ落とした分、感情の輪郭がより鮮明に浮かび上がる。

今月末にはオーストラリアでのライブ復帰も控えている。母国に戻り、このアルバムを携えてステージに立つという事実は、再出発を象徴する行為でもある。完成された成功ではなく、揺れ動く現在をそのまま提示する。『ビフォー・アイ・フォーゲット』は、ザ・キッド・ラロイが“今”を生きるために必要だった一枚なのかもしれない。

●「バック・ウェン・ユー・ワー・マイン」ヴィジュアライザー

【リリース情報】

The Kid LAROI | ザ・キッド・ラロイ

「BEFORE I FORGET | ビフォー・アイ・フォーゲット」

配信中(2026年1月9日)

●再生・購入リンク:

https://TKLJP.lnk.to/BEFOREIFORGET

【トラックリスト】

1.ME + YOU|ミー+ユー

2.JULY|ジュライ

3.PRIVATE|プライベート

4.COME DOWN|カム・ダウン

5.RATHER BE (feat. Lithe)|ラーザー・ビー(feat.ライス)

6.A PERFECT WORLD|ア・パーフェクト・ワールド

7.5:21AM (feat. Andrew Aged)|5:21AM(feat.アンドリュー・エイジド)

8.A COLD PLAY|ア・コールド・プレイ

9.THE MOMENT (feat. Clara La San)|ザ・モーメント(feat.クララ・ラ・サン)

10.NEVER CAME BACK|ネヴァー・ケイム・バック

11.THANK GOD|サンク・ゴッド

12.I’M SO IN LOVE WITH YOU|アイム・ソー・イン・ラブ・ウィズ・ユー

13.MAYBE I’M WRONG|メイビー・アイム・ロング

14.HER INTERLUDE|ハー・インタールード

15.BACK WHEN YOU WERE MINE|バック・ウェン・ユー・ワー・マイン

【関連リンク】

●ソニー・ミュージックによるザ・キッド・ラロイ公式サイト: 

https://www.sonymusic.co.jp/artist/thekidlaroi

●海外公式サイト: 

https://shoptkl.com

●ザ・キッド・ラロイ公式インスタグラム: 

https://www.instagram.com/thekidlaroi

●ザ・キッド・ラロイ公式X: 

●ザ・キッド・ラロイ公式TikTok: 

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