Photo:シンクストック/ゲッティイメージズ
【フロントロウ編集部】
今ニューヨークの図書館が次々と館内スクリーニングをおこなっている作品がある。その作品とは、映画『Maya Angelou: And Still I Rise(原題)』。アメリカの図書館にここまで愛されている映画とは?
アメリカ国民が尊敬する詩人マヤ・アンジェロウ
『Maya Angelou: And Still I Rise(原題)』は、偉大な詩人としてアメリカで尊敬されているマヤ・アンジェロウの伝記映画。
マヤは自身の人生について語った自伝本、そして複数の詩集が文学界に残る名作として称賛されており、ビル・クリントン大統領(当時)の就任式でも詩を朗読。
多くのセレブにも敬愛されており、2014年に86歳で亡くなった時には、ビヨンセ、リアーナ、ファレル・ウィリアムス、ディディ、リル・ウェインなど多くのアーティストがマヤの言葉を引用して偉大なる文学者を追悼した。
リアーナはマヤの格言と共に亡き文学者を追悼。今回のニューヨークの図書館での上映は、アメリカ文学界のマヤに対する尊敬と敬愛の現れなのだ。
映画で語られるマヤの物語
7歳からの5年間、性的虐待を受けたショックで言葉を発することをやめたマヤ。
その結果ずっと本を読んで過ごし、5年後に初めて言葉を発した時には言いたいことが山ほどあった。そんなエピソードもこの映画の中ではマヤ自身の言葉で語られている。
「世界中のすべての人が言葉を使います。その最も知られたものを上手く繋ぎ合わせて、読者に『そういう考え方をしたことはなかった』と思わせるのが作家なのです」―マヤ・アンジェロウ、映画のワンシーンより
『Maya Angelou: And Still I Rise(原題)』は日本での公開は決まっていないが、代表作『歌え、翔べない鳥たちよ』をはじめマヤの作品は日本語版も出版されているので、ぜひ手に取ってみてほしい。