男女同権を訴えるフェミニズム旋風が吹き荒れる今、フィクション作品の男女同権レベルを測れる、ベクデル・テストが注目されている。

 ベクデル・テストのやり方は簡単。以下の3つの基準を満たしていれば、その作品は男女同権テストに合格となる。

 1.名前のついた女性が2名以上登場する

 2.その女性同士が会話をするシーンがある

 3.その会話の内容が男性にまつわることではない

 なんともシンプルなテストだけれど、意外にも、2015年のハリウッドの大作映画は半分近くがこのテストに不合格に! 2016年のアカデミー賞作品賞にノミネートされた8作品の中でも、合格したのは3作品のみ。こんなにシンプルな基準をここまで多くの作品が満たせないということは、それだけ、エンタメ作品における男女同権が進んでいないということ。

画像: 2014年に公開されたハリウッド大作100本中、女性が主演した作品はわずか21本。(南カリフォルニア大学調べ)

2014年に公開されたハリウッド大作100本中、女性が主演した作品はわずか21本。(南カリフォルニア大学調べ)

 1985年に登場したベクデル・テストは、最近のフェミニズム運動の盛り上がりのおかげで再注目されていて、2014年にはヨーロッパの映画投資会社Eurimagesが作品の判断基準にベクデル・テストを採用。もともと映画のためのテストだったけれど、最近ではドラマや漫画など、フィクション作品全般で使われている。

 好きな映画がベクデル・テストに合格しているかどうかが知りたい人は、bechdeltest.comでチェックしてみて。作品名の隣に緑のチェックマークがついていれば、合格という意味。
画像: ブルックリン 特報 youtu.be

ブルックリン 特報

youtu.be
ベクデル・テストに合格した、2016年のアカデミー賞作品賞ノミネート作品の1つ、『ブルックリン』。その他2作品は、『マッド・マックス 怒りのフューリー・ロード』と『ルーム』。

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