Photo: フロントロウ編集部、シンクストック/ゲッティイメージズ
アルバム『ソー・グッド』が世界10ヵ国以上でトップ10入りしているザラ・ラーソン。5月3日の国内盤リリースを記念して来日したザラにインタビューを行った。

Profile
19歳のスウェーデン出身シンガー。「ラッシュ・ライフ」をはじめ次々とヒットを飛ばし、Apple Music Swedenからは「ベスト・アーティスト」に、Spotifyからは「Spotifyで最も再生されたスウェーデンの女性」に選出。5月3日に国内盤がリリースされたアルバム『ソー・グッド』は世界10ヵ国以上でトップ10入りを果たしている。SNSの総フォロワー数は560万以上。

 この日のザラは、ブルー×イエローの原色スタイル。米TC Calender発表の「世界で最も美しい顔100人」に3年連続で選ばれたことが納得の美しさで、「ハーイ、元気?」と明るい笑顔で部屋に入ってきた。

画像: iLiL Tokyoのイケアチョーカーを着けて。

iLiL Tokyoのイケアチョーカーを着けて。

 コラボコレクションを発表したH&Mでのライブイベントや取材など連日の過密スケジュールの疲れを見せず、「昨日は猫カフェに行ったの。それと原宿でかわいい靴を見つけた!」と話すザラは、19歳らしいエネルギーと好奇心でいっぱい。

 アーティスト、10代の女子、そして社会派セレブと、ザラ・ラーソンが様々な側面を見せた、フロントロウ編集部とのロングインタビュー。

「ソー・グッド」をアルバムのタイトルにした理由はなんですか?
作品を総称するタイトルを決めるのは難しかったから、深く考えずにいさぎよく「ソー・グッド」に決めたわ。超いい(ソー・グッド)作品だしね(笑)。曲自体は2000年代初期のR&Bなバイブスがあって、その時代の音が大好きな私にとってはお気に入りの曲よ。当初は「So Dope(※Dope:最高やかっこいいという意味のスラング)」というタイトルだったんだけど、よりタイムレスで一般的にしたくて「So Good」に変えたの。

アルバムの中でとくにお気に入りの曲は?
「アイ・ウッド・ライク」をパフォーマンスするのが大好き。ヴォーカル的に歌っていて心地いいのよね。振り付けも良いし、とにかく歌っていて気持ちいいの。

今作ではソングライターとしても深くは関わっていますよね。
MNEKとコラボした「ネヴァー・フォーゲット・ユー(UKトップ5入り)」は私が人生で初めて自分で書いた曲よ。右も左も分からなかったから、すごく緊張した。でも自分で曲を書きたいって、私の方からマネジメントに要求したの。だってクリエイティヴな面を追求するためには、自分でこなさなくてはいけないことだと思ったから。(曲を共作した)アス卜ロノミーにとっても初のセッションだったから、わけのわからなさを初心者同士で共有しながら楽しめたわ。

新曲は何から生まれることが多いですか?歌詞?それともメロディ?
メロディから始まることが多いわ。そこからパズルのようにピースが合わさっていくの。これはコーラスっぽい、これはバースっぽいってね。そして最後に歌詞を書くわ。曲作りをするときは考えすぎるより、ノリやテンポの良さで決めていくのが好きなの。

「エイント・マイ・フォールト」ではプロデュースという形でMNEKと再タッグを組んでいますよね。
この曲の歌詞は「私がその気になっちゃってるのはあなたのせい」という内容だけど、もともとは、「あなたの彼氏が私に電話してきてるのは私のせいじゃない/彼が家に寄り付かないのは私のせいじゃない/あなたが彼を満足させられないのは私のせいじゃない」って歌詞だったの。それをレーベルが気に入ったんだけど、私としては歌詞が行き過ぎていたから変えたわ。女性に対してそんなトゲトゲしいことは言いたくないから。

「ドント・レット・ミー・ビー・ユアーズ」でエド・シーランとのレコーディングはどうでしたか?
曲を共作したジョニー・マクデイドが急に『エド・シーランが来るかもしれない』って言い出して、私は『いや、来るわけないでしょ』って笑ってたわ。そうしたら本当に現れたの!エドは想像通りの良い人で、すごく才能に溢れた人だったわ。一緒に曲作りするのもすごく楽だった。この曲が持つ、自分のありのままを受け入れて欲しいっていうメッセージも大好き。

多くのアーティストとのレコーディングを通して学んだことは?
一貫性を持って努力することの大切さを学んだわ。曲作りってやればやるだけ自信を持てるものよ。それと、曲ってみんなでアイディアを出し合いながら形成されていくけど、私は色々なスタイルの人たちと制作できたからとてもラッキーだったと思う。相手によって違うバイブスやエネルギーを経験できたから。

自分自身の恋愛と最も重なる曲はどれでしょうか?
「ワン・ミシシッピ(※アップダウンの激しい関係を歌った曲)」かな。これまで恋人は1人しかいないんだけど、この人とは13か14歳の時に付き合いはじめて、数ヵ月前に別れたばかりなの。ケンカして喋らない時期もあるような、アップダウンの多い関係だったわ。

情熱的な交際だったんですね。
そう。でも正直、まだ19歳の私が14歳の頃に出会った人と結婚するとは思えないよね。

多くの収録曲はそういった実体験がもとになっていると言えますか?
歌詞のひと言ひと言がすべて個人的な経験からきているとは言わないけど、実際のできごとにインスパイアされたうえで、そこから膨らませていくって感じね。

SNSでは社会派な投稿をよくしていますね。SNSで意見を主張すると批判を受けることも少なくないですが、そういった反応にはどう対応していますか?
傷つくことだってあるわ。その時の自分の気分や相手の言葉にもよるけれど、厳しい言葉を受けるのは決して楽じゃないもの。私は、ネガティヴな書き込む人は悲しい人なんだって思うようにしてる。私へのヘイトを書き込む時間を取ってくれてありがとうって思って、そこにはフォーカスしないようにしてるわ。

荒らしのような、ネガティヴな書き込みを上手くかわす秘訣はありますか?
私はだいたいのコメントは読んでるけど、ツイッターにはクオリティーフィルター(※不快・品質の低いツイートを非表示にする機能)があるから、それを使っているわ。でも人間って不思議なもので、ポジティヴな言葉を数千個かけられても一つでもネガティヴな言葉を言われるとグサッときちゃうのよね。ホント、最悪。

ツイッターではフェミニストなコメントもよくしていますよね?
私がフェミニストであることや平等な権利を主張するたびに批判してくる人がいるんだけど、それに関しては『えー、あなた頭悪すぎ』って思うから傷つかない(笑)。だって学がなさすぎるだけだから。違いを経験していない男性には理解しにくいことなのは分かるけど、どの国でも男性優位なのは紛れもない事実よ。

女性が輝く社会をつくるために大事なことは何だと思いますか?
みんなの理解だと思う。問題は本質を知らないと解決できないわ。社会で何が起きているかを知らない人が多すぎると思う。だからまずは歴史や女性の置かれている立場を全員が学んで理解することが大事。そこから前進がはじまるわ。

ちなみに、スマホについているそのステッカーはビヨンセとリアーナとニッキー・ミナージュ?
(スマホを見せながら)そう!これ、動かすとみんながウインクするのよ。最高でしょ。雑誌の現場で見つけて、もらってきたの(笑)。彼女たちは女神よ。とくにビヨンセは私の最大のお手本!

画像: ビヨンセらのステッカーつきのスマホを見せるザラ。

ビヨンセらのステッカーつきのスマホを見せるザラ。

ビヨンセの公演でオープニングを務めた時に本人と会って、どんな経験でしたか?
私は目から滝のように涙を流したわね(笑)。固まって話せないかと思ったけど、どれだけ敬愛していて尊敬しているかを伝えられたわ。ビヨンセはとても謙虚な人。よく憧れの人に会うとガッカリするから会わない方がいいって言うけど、まったくそうならなかった。

ずばり、ビヨンセはどんな香りがしましたか?
すっごい良い香りがした(笑)。しかも、2時間の公演を終えた後でよ!髪の毛もメイクもパーフェクトで、『人間じゃない!』って思ったわ。本当にビヨンセが大好きなの。彼女は指導者であり、つねに主導権を握っていて、努力家だし、私のお手本よ。

若い世代にとって、お手本がいるのは大事なことですよね。
ええ!ビヨンセがアメリカや黒人女性のために担っている役割は絶大よ。リアーナも全女性の良いお手本。だってリアーナは自分がやりたいように人生を生きていて、何事においても主導権を握っているから。他人の意見は気にしないで自分らしく生きるというスタンスには、素晴らしいメッセージがあるわ。

ビヨンセがあなたのお手本であるように、あなたをお手本にしている女性もたくさんいます。最後に、若い女の子にアドバイスするとしたら?
気分を盛り上げてくれて、力と自信を与えてくれる人たちと付き合ってほしい。だって一人で達成できることはないんだから。私には素晴らしいチームや家族がいるわ。そういう人たちの助けを借りて、自信を持って自分の価値を理解してはじめて、成功できる可能性が生まれるのよ。


 アルバム『ソー・グッド』がヒット中のザラ・ラーソンは、8月には初出演となるサマー・ソニックでの再来日が決まっている。

画像: フォロワー560万の歌姫ザラ・ラーソンが教えるSNS処世術

アルバム『ソー・グッド』発売中
¥1,800+税/SICP-4987
■期間限定スペシャルプライス (~2017/09/30)
■国内盤オリジナル・ジャケット
■国内盤限定ボーナス・トラック3曲追加収録
日本公式サイト:http://www.sonymusic.co.jp/artist/ZARA/

This article is a sponsored article by
''.