野良犬が突然ブルーに変色
日本と違って野良犬が街中にいるのは、一般的な光景のインド。そんなインドで、野良犬の体がブルーに染まるという突然変異が発生している。
青く変色してしまった犬は、川に入ったことが原因で肌の色が変わってしまった。
じつはこの川には地元の工場で使用した未処理の汚染水が排出されていて、この汚染水が、犬の体をブルーに変色させた原因だった。
この被害に少なくとも、1匹の犬が失明してしまったという報告があり、犬のほかにも野鳥などもこの汚染水によって影響を受けているという。
人間にも被害が…
さらに、この影響は動物だけにはとどまらず、変色してしまった犬を保護している女性は、汚染された川付近に立ち寄ったところ、焼けるような目の痛みとともに気分が悪くなり、病院で治療を受ける事態に陥ったのだそう。
また、汚染水を放出している工場に勤める職員にも健康被害があると言われている。
地元の調査団が汚染水の数値はかるため生物化学的酸素要求量(BOD)を検査したところ、魚が死んでしまう汚染の水質レベルが1リットルで6ミリグラム以上なのに対して、今回の川の水質レベルはなんと1リットル80ミリグラムだったという。
川の周辺には、製薬会社や染料会社とさらに食物を取り扱う工場が、約1,000社立ち並んでおり、今回はその一部の工場が汚染水を未処理のまま放出していたことにより、被害が発生したよう。
動物だけでなく、人間にまで被害を及ぼしているこの汚染水問題。環境破壊にもつながるこの問題の被害が、これ以上広がらないようにするために、市民たちは団体を立ち上げて水質汚染防止に向けた活動を行っている。