『ブラック・スワン』の監督ダーレン・アロノフスキーの最新作で、主演にジェニファー・ローレンスを迎えた映画『マザー!』の日本公開の中止が発表された。
話題作の公開中止
『ブラック・スワン』の監督ダーレン・アロノフスキーの最新作である映画『マザー!』は、ある夫婦の前に次々と奇行を繰り返す不審な訪問者たちが現れ、それを拒むことなく招き入れる夫に、妻が不安と恐怖を抱く、未だかつてない衝撃の物語。
そんなサイコ・ミステリー映画『マザー!』の日本公開が中止された。
2018年1月19日(金)に日本公開を控えていた同作は、主演をアカデミー賞主演女優賞を受賞したジェニファー・ローレンスが務めており、他にも夫役に『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』のハビエル・バルデムが起用されるなど、実力派俳優が脇を固める話題作。
しかし同作は、米パラマウント・ピクチャーズの意向により、日本公開が中止になった。
公開中止は予想外の不人気が原因?
日本公開が中止になった詳しい理由は明らかになっていないものの、9月に全米はじめ世界各国で公開された同作の世界興行収入は約47億円。
アメリカの投票式の映画格付けサイト「シネマスコア」で、スコアFという驚異の最低スコアを記録している。
この低評価を受けながらも、パラマウントの国際マーケティング/配給部門のトップであるミーガン・コリガンは、酷評に屈しないというコメントをThe Hollywood Reporterに残している。
「この映画は非常に大胆で勇気のある映画です。業界トップのディレクターと女優の作品であり、彼らは冒険的な映画を作ったのです。誰もがオリジナリティのある映画作りを求めており、(例えば)今まで語られてこなかったストーリーをネットフリックスが作ると誰もがそれを称賛します。我々にとってこの作品は、それにあたる作品なのです。私たちは無難な映画を作りたいとは思っていません。だからこそ、この映画を嫌う人がいても構わないと思っています」
『ブラック・スワン』のような心理スリラーを得意とするダーレン監督の真骨頂として挑んだ予想不可能なサイコ・ミステリー映画だったが、結局、意味がわからないと評論家を中心に最後まで混乱が止むことはなかった。
監督もこの思わぬ低評価は“予想不可能”だったにちがいない。