第90回アカデミー賞では、セクハラ抗議の黒ドレスを着ている人が見かけられなかった。その理由とは?

 今年1月に行われた第75回ゴールデン・グローブ賞で、セクハラ問題に抗議する「Time’s Up(タイムズ・アップ)」運動の一環として、ほとんどの出席者が黒い装いでレッドカーペットに登場。さらにゴールデン・グローブ賞だけでなく、英国アカデミー賞でも女優たちが黒いドレスを着用していた。

 そのような動きがあるなか、数ある映画賞の中でもっとも影響力のあるアカデミー賞のレッドカーペットでも女優たちが黒いドレスを着てくるのかが注目されていた。

アカデミー賞では黒ドレスなし

 しかし、今年のアカデミー賞では女優たちはセクハラ抗議のために黒ドレスを着ようという提案はなかったという。映画監督でタイムズ・アップ運動のリーダーでもあるエイヴァ・デュヴァーネイは、「私たちはアワード授賞式の抗議グループではありません。なので今回は行いません」と公言。

画像: (左から)エマ・ストーン、ニコール・キッドマン、シアーシャ・ローナン。

(左から)エマ・ストーン、ニコール・キッドマン、シアーシャ・ローナン。

 エイヴァはさらに、「アワードにスポットライトを当てることだけが私たちの使命ではありません」と、このキャンペーンはレッドカーペットで誰が何色を着るか以上の問題を扱っていると述べた。

 しかし、アカデミー賞のレッドカーペットに登場した出席者のなかには、タイムズ・アップのピンをドレスやスーツにつけて参加している人も。

画像: 映画『スリー・ビルボード』で助演男優賞を獲得したサム・ロックウェル。

映画『スリー・ビルボード』で助演男優賞を獲得したサム・ロックウェル。

銃規制のピンも発見

 セクハラ抗議の黒ドレスは行われなかったものの、先日アメリカ・フロリダ州の高校で起きた銃乱射事件を受け、銃対策を掲げる団体「Everytime for Gun Safety」はオレンジ色になったアメリカの国旗が描かれたピンを着けるように提案。

画像: 作曲家のリン・マニュエル・ミランダがこのピンを着用してレッドカーペットに登場。

作曲家のリン・マニュエル・ミランダがこのピンを着用してレッドカーペットに登場。

 エイヴァは、アワードの黒ドレス運動のような動きはまた行う予定ではあると話している。それが何かは明らかになってはいないものの、タイムズ・アップどいうキャンペーンを知ってもらったり、セクハラ問題についてもっと敏感になってもらうためにも、これからセレブ界でもさまざまなムーブメントが行われることが考えられる。

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