『グレイテスト・ショーマン』の制作のゴーサインを得るため、ニューヨークで行われた台本の読み合わせと歌合せが行われた。その前日、監督のマイケル・グレイシーの元に、ヒューからある電話がかかってきた。
その電話は、ヒューが皮膚がんを取り除いたばかりで、すべて大丈夫だけど鼻を80針縫っているため医者から歌うのを禁止されたという内容。
実はこの台本の読み合わせは、ヒューを含むキャストや配給元のFOX、そしてプロデューサーたちを1つの部屋に集めるのに8ヵ月もかかっており、やっとの思いでこぎつけたもの。
そのため、主演を務めるヒューが歌えないのであれば誰もその会場には来ないと思ったマイケルは、「ヒュー、このことは誰にも言っちゃだめだ。君が歌わないとわかったら、誰も来ない」とヒューに助言。
そしてヒューは当日に関係者に歌えないことを明かし、自分のパートは語りで対応すると話したという。しかし、ヒューは医師から歌うなと言われていたのにもかかわらず、ある曲で感情が爆発し熱唱してしまった。
その曲とは劇中でヒュー演じるP.Tバーナムが、再起をはかるシーンで歌われる「フロム・ナウ・オン」。
最初は語りかけるように抑えて歌っていたが、徐々に熱が入ってきたヒューは、医師の助言を無視してついに熱唱。その様子に、その場にいた人たちは大盛り上がりで歓声をあげた。
今回の映画化まで約7年の歳月がかかった『グレイテスト・ショーマン』。医師からドクターストップも振り払い、ヒューがここまでの熱意を見せた今作は世界中で大ヒットしている。