ある男性がパートナーの盲導犬にGoProをつけて撮影した動画に反響が集まっている。この男性が涙したワケと、そこに映っていた周りの人々の冷たい対応とは?

盲導犬の頑張りに涙

 6年前に円錐角膜を発症し、視力を失ったアミット・パテル(37)という男性が、彼の大切なパートナーであるメスの盲導犬キカの名前で作ったツイッターのアカウントに投稿した1本の動画が話題になっている。

 キカにアクションカメラ「GoPro」をつけて撮影されたという動画がコチラ。そこに映っていたのはアミットにとって、とてもショッキングなものだった

 動画は約1分と短いものだが、アミットとキカに対する人々の対応がいかに冷たいものであるかを知るには十分だった。大半の人たちがアミットを誘導するキカのために道を開けるどころか、完全無視。エスカレーターに乗ろうとする場面では、キカを押しのけて列に並ぼうとした人までいた。

 これまで“見えない”という理由で差別を感じることはほとんどなかったというアミットだが、この動画によってキカが彼を安全に誘導するために、普段どれほど大変な思いをしているのかを知ることに。

画像1: 盲導犬の頑張りに涙

 そもそもアミットがこの動画を撮影しようと思ったのは、満員電車を利用した際に優先席に座らせて欲しいと周りにいた乗客にお願いしたところ、誰1人として彼に席を譲る者がいなかったことがきっかけだった。

 「人は時にとても自己中心的だ。僕が空いている席があるかたずねると、見えないフリや聞こえないフリをしたりするんだ。キカの安全を守ることも僕の仕事なのに、その場にただ放置されて、まるで侮辱されたような気分になる。そういう時、涙を流すこともある。見えないというだけで、僕の人生はすでに困難なものなのに...」

電車の車内で起きたことを振り返って自身のツイッターでこう語ったアミットは、続けて動画に映っていたエレベーターでの出来事がキカにどのような影響を与えるかについても話した。

 「キカがものすごく怖がってしまうこともあるんだ。彼女が緊張状態にある時はわかるんだ。同じように、僕が不安に感じている時は彼女にもそれが伝わる。1度そのようなことがあると、彼女は数日間エスカレーターに近づかなくなってしまうんだ」

画像2: 盲導犬の頑張りに涙

上記のアミットの言葉と動画はツイッターに投稿されるや否や瞬く間に拡散。アミットとキカの身に起こった話を聞いてハッとさせられた人も多かったようで、国境を越えてたくさんの人たちから反響があったようだ。

ちなみに、通常、キカのツイッターにはアミットとのほのぼのとした日常のひと幕を撮影した写真や出来事についてのつぶやきが投稿されている。

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