飛行機の機内で、隣の席に座る男性から場所を取りすぎだと嫌がらせを受けたプラスサイズ・モデルが勇気ある反撃に出た。

隣に座る男性からの嫌がらせ

 プラスサイズモデルとして活躍しているナタリー・ヘイジは、撮影のためロサンゼルス行きの飛行機に乗り込んだ。窮屈な機内で少しでも足を伸ばしてリラックスできるようにと、約7500円の追加料金を支払って非常口席を確保したナタリーは、3人掛けの中央の席に座ることに。

 すると、彼女の左隣の窓側席に座った男性が、彼女のふくよかな体形に圧迫感を感じた様子であからさまに嫌な顔をし、しきりにため息をついたり、何度も座り直したりと不快感をアピール。

 両隣に座る男性たちに迷惑にならないように気を遣い、自分の席からはみ出さず、縮こまるようにしていたナタリーだったが、男性は無言で憤り、スマホでしきりに誰かにメールを送りはじめた。

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 何度もメールのやりとりが行われ、繰り返される着信音が気になったナタリーは、チラリと彼のスマホ画面を覗くことに。すると、この男性と女性の友人の間で、ナタリーの体形に関する思いもよらなかった意地の悪いメッセージの数々が交わされているのを目撃してしまった。

 「隣に座っている太りすぎ女のせいで、窓に押し付けられてガラスにキスマークを作ってしまうかもしれない」、「もし僕が乗っている便が離陸時に旋回しなかったら、隣の女のせいだ」、「彼女がメキシコ料理を食べていないことを祈るわ」、「いや、むしろメキシコ人を1人平らげていると思う」などの悪口に心を痛め、最悪のフライトを過ごすことになったナタリーは、男性と友人のメールでのやりとりをスマホのカメラで撮影。自身のインスタグラムで公開した。

  

男性のあきれた言い訳&説教

 さらに着陸後、ナタリーは勇気を出して男性に直接物申すことに。

 穏やかな口調で「私は何もしていないのに、どうして悪口を言われなくてはならないのでしょうか?」、「メールで私の体形についてあれこれと批判していましたよね。どれだけ私が傷ついたかわかりますか?」と問いただしたナタリーに対し、男性は「メールなんて送ってない」と一度は否定したものの、「写真による証拠があるんです」と言われると「ごめんなさい。酔っていたんです」と言い訳。

 しかし、男性からは「でも、あなたのような人は非常口付近の席に座るべきではないのでは? もし何かあったときに、ほかの乗客たちを助けられないのではないですか?」とナタリーがふくよかな体形ゆえに、非常口席に座る人の義務である非常時の救助サポートができないのではないかと決めつけ、なんとも失礼な説教も。

 これに対し、ナタリーは「私は週に5日運動をしています」と体力や俊敏さには自信があると回答。「私の体形を見ただけで、私がどんな人物かを判断しないでください」、「あなたは私について何も知らないはずです」、「どうか、今後一切、他人をこんな風に扱わないでください」とピシャリと男性を諭した。

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 ナタリーは男性との一連のやりとりをスマホで動画撮影しており、10万人を超えるフォロワーを持つ自身のSNSで公開。悪質な体形批判に冷静に対処したナタリーの行動には、称賛のコメントが押し寄せた。

 その後、米CNNの取材を受けたナタリーは「ふくよかな体形を理由に不当な扱いを受ける人が世の中にはたくさんいます。どんな体形であっても、きちんと1人の人間として扱われる権利があるはずです」と語っている。

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