歴代トニー賞ベストパフォーマンス
今年は現地時間6月10日に開催される第72回トニー賞授賞式。正式名称はアントワネット・ペリー賞であるトニー賞の授賞式といえば、ブロードウェイで公演されたパフォーマンスを、実際に演じた現/過去のキャストが再現する、臨場感あふれるパフォーマンスがテレビで見られることが醍醐味のひとつ。
見ているだけでも楽しいトニー賞授賞式から、記憶に残るパフォーマンスを厳選してご紹介します。
1998年:『ライオン・キング』
ディズニー映画としても有名な作品。日本のミュージカルでも大ヒットでロングランを続けているように、ブロードウェイミュージカルでもその実力はお墨付き。
そんな作品の代表曲としても知られる「The Circle of Life」をアワード会場で披露。舞台の壮大な世界観を味わうことができる圧巻のパフォーマンスは一見の価値アリ。
1999年:『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』
スヌーピーで知られるコミック『ピーナッツ』が原作の同作。少女のサリー役を務めた『glee/グリー』のクリスティン・チェノウェスが「My New Philosophy」を披露。当時30歳だったクリスティンが、違和感のない透き通った歌声と、少女らしい素振りを見事に演じ切ったことでも話題に。
この作品で、クリスティンは2作目のブロードウェイミュージカル出演にして、トニー賞ミュージカル部門助演女優賞を受賞した。
2004年:『ウィキッド』
日本でも人気のミュージカル『ウィキッド』から「Defying Gravity/自由を求めて」を披露したのは、『アナと雪の女王』で知られるイディナ・メンゼル(エルファバ役)と、クリスティン・チェノウェス(グリンダ役)。同年のトニー賞でイディアはミュージカル部門の主演女優賞を受賞した。
2008年:『RENT(レント)』
ブロードウェイミュージカルを語るうえで欠かせない作品である『RENT(レント)』から、「La Vie Bohème」と、「Seasons of Love」が披露された。時代を超えて愛され、ミュージカル史に残る名曲たちを生み出した作品の楽曲は、1996年のトニー賞でも披露された。
HIV感染者、薬物中毒者、ゲイ、レズビアンをはじめ、元ミュージシャン、弁護士など様々なバックグラウンドを持つ人々に希望を与える作品となった。
ちなみに同作品は、2018年8月1日から12日までの来日公演が決定した。
2010年:『ジプシー』と『ファニー・ガール』
『ジプシー』の「All I Need is the Girl」と『ファニー・ガール』の「Don’t Rain on My Parade」というミュージカル往年の名作のメドレーを披露したのは、ゲスト出演としてパフォーマンスしたドラマ『glee/グリー』でお馴染みのマシュー・モリソンとリア・ミシェル。
この映像では、会場にウィル・スミス&ジェイダ・ピンケット・スミス 夫妻や、ビヨンセ&ジェイ・Z夫妻が確認できるように、俳優やアーティストなど様々な業界のAリストセレブがパフォーマンスを楽しんでいる姿が見られる。
2016年:『ハミルトン』
2016年のトニー賞で11部門を制覇した同作は、多様な人種を起用したキャスティングが評価されたほか、ブロードウェイミュージカルにおけるヒップホップの可能性を最大限に広げた作品でもある。
そんなトニー賞で披露された「History Has Its Eyes on You」と「Yorktown」は、同日に発生したフロリダ州の銃乱射事件を受けて、急遽、パフォーマンスで使用される銃を排除した。
ほかにも多くの素晴らしいパフォーマンスを披露してきたトニー賞のステージ。ユニークな作品が揃う今年はどんなパフォーマンスが見られるのか。
注目の第72回トニー賞授賞式は、現地時間6月10日に開催。日本からは6月11日午前8時からWOWOWで独占生放送される。(フロントロウ編集部)