LGBTコミュニティに捧げた感動スピーチ
主演舞台『エンジェルス・イン・アメリカ』で演劇主演男優賞に輝いたアンドリュー・ガーフィールドの受賞スピーチが称賛の嵐となっている。
名作『エンジェルス・イン・アメリカ』は、80年代のニューヨークを舞台に、アンドリュー演じるエイズを発症した青年の死との闘いと、彼を取り巻く人間関係を描きながら、HIV、同性愛、人種差別などの問題提起をしていく物語。
#AngelsinAmerica wins Best Play Revival at the 2018 #TonyAwards! The Great Work is here. pic.twitter.com/m2316cuBAK
— Angels in America (@angelsbway) 2018年6月11日
そんな作品で演劇主演男優賞を獲得したアンドリューは、受賞スピーチで「ありのままを生きて、ありのまま愛する権利を勝ち取るために立ち向かい、命を犠牲にしてきた数えきれないほど多くのLGBTの人へ捧げます」と、LGBT+コミュニティへ敬意を表し、感動のスピーチを披露した。
「今この時、もしかしたら覚えておくべき最も大切なことが人間の尊厳かもしれない時代に、『エンジェルス・イン・アメリカ』を演じることができて心から光栄に思います。僕が演じたプライアー・ウォルター役は、とくにLGBTコミュニティにおける人間の最も純粋な精神を表現しています。圧力にノーと言える精神、偏見に、恥に、排除されることにノーと立ち向かう精神。そして僕たちはみんな完璧に作られ、ふさわしくない人なんていないという精神。だから僕は、ありのままを生きて、ありのまま愛する権利を勝ち取るために立ち向かい、命を犠牲にしてきた数えきれないほど多くのLGBTの人へ捧げます」
そしてアンドリューは、バックステージでのインビューで、受賞スピーチでLGBTコミュニティを称えた理由について質問されると、「僕にとって大切な人々に感謝することしか話すことはないと感じていた」と話し、エイズが蔓延した80年代以降、再び性的マイノリティによる政治的抗議が活発化している今の世の中だからこそ、『エンジェルス・イン・アメリカ』が語られることの大切さを訴えた。
アンドリューは、2012年にも『セールスマンの死』で演劇主演男優賞にノミネートされており、今回、2度目のノミネートで見事トロフィーを手にした。(フロントロウ編集部)