アメリカ・ジョージア州に暮らす23歳の女性ローレン・スコットは、幼い頃に受けた何らかのトラウマが原因で「解離性同一障害」を発症。2017年に自殺未遂の末に正式に専門医からの診断を受けるまで、自分を悩ませる症状が何なのか分からずにいた彼女は、やがて自分の中に12人の異なる人格が共存していることに気がついた。
「解離性同一障害」とは、別名「多重人格障害」とも呼ばれ、自分の中にいくつもの人格が現れることを言う。ある人格が現れているときには、別の人格のときの記憶がないことが多く、生活面に様々な支障が生じることもある。
セラピストの指導のもと、ローレンは治療の一環として人格1人につき1冊ずつ日記をつけることに。それぞれの人格の途切れ途切れの記憶を綴り、より理解を深めようとしている。
ローレンが英メディアSWNSに明かしたところによると、彼女のなかにはローレンの幼い頃についてよく知っている7歳児の「シルヴィー」や、敬虔なモルモン教徒の女性「インテレクチュアル」、そして、ローレンの悲しく辛い記憶を司る「ホープ」と名付けられた人格が存在しているほか、なかには人間ではなく動物的な人格として出現するものもあるという。
ローレンは最近になり、「ホープ」の“証言”から、じつは自身が17歳のときに性的暴行の被害に遭っていたということを知ることになったと言い、セラピストとともに過去の辛い経験から解放されるためのケアを始めている。
12冊の日記の手助けもあり、自分のコンディションを上手く管理できているというローレンは、現在、交際中の恋人との結婚に向けた準備を進行中。ミュージシャンである彼は、ローレンの別人格に戸惑うこともあるものの、彼女の状況をよく理解し、「いつかすべての人格について把握できるようになりたい」というローレンをしっかりとサポートしてくれているという。(フロントロウ編集部)