妻のためにメイク法を学ぶ
アイルランド在住のデス・モナハン(83)とその妻モナ・モナハン(82)の“愛の物語”が、全世界を感動の渦に巻き込んでいる。
約半年前、デパートの化粧品売り場で働くプロのメイクアップアーティストにメイクをしてもらうため、人気コスメブランド「ベネフィット(Benefit)」の売り場を訪ねたモナハン夫妻。当時、2人の接客を担当したロージー・オドリスコールが、モナの顔にメイクを施すことになったのだが、メイクしている最中にデスがロージーになぜか「メイクを教えてほしい」とお願い。
そんなデスのために、ブラシの使い方などメイクの基本を丁寧に教えてあげたというロージー。しかし、これまでメイクに無縁だった83歳の男性がたった1日でメイクのすべてを覚えるのは難しい。というわけで、その日からデスとロージーの数ヵ月にわたるメイクレッスンが始まった。
でも、そもそもなぜデスはメイクを学ぼうと思ったのだろうか?
それはほかでもない、愛する妻モナのためだった。加齢とともに徐々に視力が悪くなっているモナは、とくに左目の視力が著しく低下しており、自分の力だけでメイクをするのが徐々に困難に。また、最近はブラシを握ることも難しくなってきたため、これまでにもデスがモナのメイクを「お直し」してあげることがたびたびあったという。
しかし、メイクに関してはど素人のデスにはできることに限界があった。そこで、デスは56年間連れ添った妻に「いつまでも美しくいてほしい」という一心で、メイクの勉強を始めることを決意。
その後、ロージーの協力もあってデスのメイクの腕前はめきめきと上達。今では、ロージーの力を借りずにほとんどの動作を自分でできるようになったとか。まさに「真実の愛」としか言いようがないモナハン夫妻の心温まるエピソードに、多くの人たちから反響が上がっている。(フロントロウ編集部)