ある男性がプールにいた女性の行動を不信に思い、警察に通報。その「信じられない理由」とは?

 米ノースカロライナ州の高級住宅街にある市民プールを息子と一緒に訪れていたある女性に対し、別の来場者の男性が警察を呼ぶという騒動があった。

 当時、同プールの管理長を務めていたこの男性が女性に対して警察に通報することとなった理由は彼女が黒人だから。

 黒人である彼女とその家族が、おもに白人の高所得者層しか住んでいない同地域の居住者のみが使用を許されている市民プールに出入りしていることを怪しく思ったこの白人男性は、まず、彼女に対して住所を証明する身分証明書の提出を求めた。

 何もやましいことはなかったものの、男性の思い込みや決めつけを「人種差別的だ」と感じた女性がこれを拒否すると、この男性は「非居住者がプールを使用しており、退去を拒否している」と警察に通報したという。

画像: プールへの入場には居住者のみに配布される特別なカードキーが必要となっており、この女性はカードキーをきちんと所持。カードキーが問題なく機能することも、警察官の立ち合いのもと確認されている。(※写真はイメージ)

プールへの入場には居住者のみに配布される特別なカードキーが必要となっており、この女性はカードキーをきちんと所持。カードキーが問題なく機能することも、警察官の立ち合いのもと確認されている。(※写真はイメージ)

 不当な扱いに驚き、憤慨した女性は、到着した警察官を交えた男性との一連のやり取りをスマホのカメラで撮影。「これが、私が住む高所得者ばかりが暮らす地域で起きている人種差別の現状です」と語る様子を収めたこの動画がSNS上で拡散されると、世間からはこの男性の行動に対して批判が相次いだ。

 この男性は女性に対して疑いの目を向けたことについて、「ほかのプール来場者から彼女が本当にプールを使用する権利があるのか確かめて欲しいと頼まれた」と説明。「ほかの来場者にも声をかけることがある」としたものの、この女性は、これまで住所や身分証の提示を求められたのは黒人である自分だけだったと主張している。

 この人種差別的な一件が原因で、男性はプール管理長を解任。さらに、その後、勤め先からも解雇を言い渡されている。

アメリカ国内では、コーヒーチェーン店のスターバックスの店内に座って友人を待っていた黒人男性2人が不当に逮捕された事件をはじめ、ここ数カ月間の間に、「芝生の手入れをしていただけ」、「路上で水を販売していただけ」という何の罪もない有色人種の人々が白人たちからあらぬ疑いをかけられて警察に通報されるという事例が何件も発生。今回の件もそのうちの1つとして問題視されている。(フロントロウ編集部)

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