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ハリウッドに英国俳優ブームが押し寄せるなか、そのトップをひた走っているといっても過言ではない俳優のベネディクト・カンバーバッチ。お茶目な素顔や人柄、愛妻とのラブストーリーまで、ベネディクトのことがもっと好きになるエピソードを紹介!(フロントロウ編集部)

ベネディクト・カンバーバッチについてもっと知りたい

 ドラマ『シャーロック』や映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』、MCU映画のドクター・ストレンジ役などで知られ、主演映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』ではアカデミー賞主演男優賞ほか数々の権威ある演劇アワードにノミネートを果たしたベネディクト・カンバーバッチ。

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 シリアスな役柄を演じることが多く、レッドカーペットでは英国紳士特有のシュッとしたオーラを放っているため、一見クールで近寄りがたそうなイメージを抱きがちだが、その素顔はじつはお茶目でチャーミング! 

 得意のモノマネから意外な弱点、“完璧カップル”と評判の愛妻との甘い馴れ初め、世の中の不条理に独自の方法で立ち向かう姿まで、知れば知るほど好きになっちゃうベネディクトの情報を集約。 

特技は絶妙すぎるモノマネ!

 両親ともに俳優という家庭に生まれ、幼い頃から演劇に触れて育ち、10代で舞台デビューしたベネディクト。演劇の名門校でみっちりと演技の勉強をしたからこそ、どんな役柄でも演じ分けられる現在の彼がいるのだが、ベネディクトはその有り余る才能をモノマネというポップなアウトプットでも発揮している。

『スター・ウォーズ』チューバッカになりきる

 モノマネが得意だと公言しているベネディクトは、『スター・ウォーズ』シリーズに登場する人気キャラクター、チューバッカの仕草をモノマネ。

画像: 『スター・ウォーズ』チューバッカになりきる

 ベネディクトの横にいる初代ハン・ソロのハリソン・フォードもびっくりのクオリティの高いモノマネを披露した。

アベンジャーズメンバーのモノマネ

 ドクター・ストレンジ役でアベンジャーズメンバーの仲間入りを果たしたベネディクト。同シリーズ作のPRの時に受けたインタビューで、ベネディクトは得意なモノマネでほかのキャストになりきるよう要望された。

画像: アベンジャーズメンバーのモノマネ

 「クリス・ヘムズワースがイケアで買い物」、「マーク・ラファロがゴミをまとめる」、「トム・ヒドルトンがマクドナルドでビッグマックをオーダーする」といったおかしなお題も、かなり高い完成度でなんなくこなして見せた。

画像: Benedict Cumberbatch Does Impressions Of His Co-Stars www.youtube.com

Benedict Cumberbatch Does Impressions Of His Co-Stars

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カワウソに似ているベネディクト・カンバーバッチ

 ベネディクトがカワウソに似ていることがネットで話題になっていることを知った、“ベネディクトいじり”でお馴染みの人気司会者グラハム・ノートンは、ベネディクトにカワウソのマネをするように半ば強要。

画像: カワウソに似ているベネディクト・カンバーバッチ

 いじられまくるベネディクトを見かねて、一緒に番組に参加したジョニー・デップが「大丈夫?」と心配するも、ベネディクトはそのままカワウソのマネをして視聴者を喜ばせた。

画像: Benedict Cumberbatch’s resemblance to an otter – The Graham Norton Show: Series 18 Episode 9 – BBC www.youtube.com

Benedict Cumberbatch’s resemblance to an otter – The Graham Norton Show: Series 18 Episode 9 – BBC

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完璧そうでいてそうでない、意外な弱点

 パーフェクトに見えるベネディクトだが、やはり人間。ちょっと可愛い弱点だってある。

弱点①:「ペンギン」が言えない

 ベネディクトがドキュメンタリー番組で野生ペンギンについてナレーションをした時に、「ペンギン」のイントネーションがおかしかったという反響が視聴者から殺到。

画像: 弱点①:「ペンギン」が言えない

 この“失態”が何年経ってもネタにされてしまうため、ベネディクトはそれがトラウマになって「ペンギン」という言葉を発することができなくなってしまったそう。

 そのことについて話題になったトーク番組では、ベネディクトの横に座っていたコメディアンのミランダ・ハートが「酔っぱらった人みたいなアクセントね」とベネディクトにツッコんだ。

画像: Why Benedict Cumberbatch is terrified of the word ''Penguin'' www.youtube.com

Why Benedict Cumberbatch is terrified of the word ''Penguin''

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弱点②:お腹がすいてエモーショナルになる

 お腹がすくとエモーショナルになってしまうというベネディクトは、チャリティ団体Omazeの動画でセルフィーに挑戦。「一緒に朝食を食べられる権」をオークションに出すことを告知した動画で、お腹がすきすぎて崩壊しそうな姿を公開した。

画像: 弱点②:お腹がすいてエモーショナルになる

 滅多に見られないベネディクトの顔のドアップやなんと口の中まで披露。

画像: Benedict Cumberbatch Gets Really Really Hangry // Omaze www.youtube.com

Benedict Cumberbatch Gets Really Really Hangry // Omaze

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役作りが超ストイック! 

 お遊びのモノマネにも全力投球のベネディクト、仕事となればもっと抜かりない。

『ブレグジット EU離脱』での衝撃の「薄毛イメチェン」

 イギリスのEU離脱問題に焦点を当てたドラマ映画『ブレグジット EU離脱』で、実在する政治アドバイザーのドミニク・カミングスを演じたベネディクトは、カミングス氏の風貌を完全再現。

画像: 『ブレグジット EU離脱』での衝撃の「薄毛イメチェン」

 普段はフサフサの髪を頭頂部まで剃り、薄毛に変身した姿で撮影現場に登場したベネディクトの変わり果てた姿に世間は度肝を抜かれた。

あのセレブも脱帽した『ホビット 竜に奪われた王国』での俳優魂

 映画『ホビット 竜に奪われた王国』で、強敵の邪竜スマウグを演じたベネディクト。そのメイキング映像では、CGで描かれるスマウグにリアルな表情を加えるため、ベネディクトは全身スーツ姿で演技に挑んだ。

画像: あのセレブも脱帽した『ホビット 竜に奪われた王国』での俳優魂

 その姿こそシュールで笑えるけれど、この時のベネディクトの俳優魂が俳優のジョシュ・ブローリンに大きく影響を与えた。ベネディクトのこの演技がきっかけで、ジョシュは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の最凶の敵サノスを演じることを決めたと語っている。

画像: Benedict Cumberbatch -- Behind-the-Scenes of The Hobbit: Desolation of Smaug www.youtube.com

Benedict Cumberbatch -- Behind-the-Scenes of The Hobbit: Desolation of Smaug

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10キロ減量でゲッソリ→『ドクター・ストレンジ』のためすぐに元通り

 スパイ役を演じた映画『クーリエ:最高機密の運び屋』では、劣悪な環境で半年以上監禁された主人公の精神的・肉体的疲弊をリアルに表現するため、10キロもの減量に挑戦。髪を丸坊主に剃り上げ、ゲッソリとした姿に変身してみせた。なお、この後すぐにMCU映画『ドクター・ストレンジ・イン・マルチヴァース・オブ・マッドネス』の撮影が始まったため、すぐに以前の体型に戻す必要があったという。

画像: 映画『クーリエ:最高機密の運び屋』より

映画『クーリエ:最高機密の運び屋』より

『パワー・オブ・ザ・ドッグ』「粗野な男」になりきるための努力がレべチ

 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』では、粗野で横暴な牧場主フィルを怪演したベネディクト。ベネディクトといえば、普段は清潔感があり、近くに行けばいい匂いがしそうだが、フィルは風呂に入らず川で水浴びをする程度で、つねにキツい体臭を放っているという設定。原作小説で描かれたフィルの人物像を忠実に表すため、ベネディクトは撮影中数週間入浴しなかったという。

画像: 映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』より

映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』より

 それだけでなく、ヘビースモーカーであるフィルになりきるため、テイク毎にフィルター無しの手巻きタバコを吸いまくっていたそう。そのおかげで撮影期間中に3度もニコチン中毒に陥り体調を崩したことを英Esquireに明かしている。

愛する妻ソフィー・ハンターのため... ロマンチストな一面も

 ベネディクトの妻は舞台演出家やオペラ監督、女優などの経歴を持つソフィー・ハンター。

 身長183㎝のベネディクトと並んでもまったく違和感がないスラリとした知的美女であるソフィーとは、出演作のプレミアやアワードのレッドカーペットなどにたびたび一緒に登場し、そのラブラブな様子が憧れの視線を集めている。

画像: ヴェネチア国際映画祭で行なわれた『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の上映会にて。

ヴェネチア国際映画祭で行なわれた『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の上映会にて。

 17年間の友人期間を経て交際に発展し、2014年末に婚約したベネディクトとソフィー。2人の婚約発表の仕方は、とてもロマンチックだった! 

 それは、イギリス最古の新聞であるタイムズ紙の社交欄を通じて近々結婚する予定だと告知するというもの。

 古風でおしゃれな方法で結婚の約束を交わしたことを告知した2人は、2015年のバレンタインデーにワイト島にある教会で挙式。

 この時、ソフィーは第1子を妊娠しており、6月に誕生した子供はクリストファーと名づけられた。2017年には第2子ハル、2019年には第3子がフィンが誕生している。

トム・ホランドやシム・リウが証言...お父さんのような安定感

 私生活では3児のパパであるベネディクトは、気さくで頼りがいのある性格も相まって、一緒に仕事をした若手俳優たちからまるで“お父さん”のように慕われ、懐かれている。

 その代表的な例が『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』、『エジソンズ・ゲーム』で共演したトム・ホランド。

画像1: トム・ホランドやシム・リウが証言...お父さんのような安定感

 MCUきってのネタバレ王子として有名なトムが、インタビューなどでつい”ポロリ“してしまいそうになるたびに、ベネディクトが「私が答えるよ!」「ピー!」と遮ってその場を凌ごうとする場面が何度も確認。まるでベネディクトがトムの保護者のようで微笑ましいとマーベルファンたちの間で話題になった。

 さらに、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』の主演に抜擢されてMCU入りしたシム・リウは、共演シーンはまだ無いものの、コミコンで初めて対面した時のベネディクトの優しく包容力のある立ち居振る舞いについて、Redditで実施したファンとのQ&Aで親しみを込めてこうコメントしている

「コミコンでベネディクト・カンバーバッチが僕の肩に手を置いてくれた時の、温かくて心地良い感覚。見守っててくれる、セクシーなお父さんみたいだった」

画像2: トム・ホランドやシム・リウが証言...お父さんのような安定感

仕事を引き受ける時の「条件」がかっこいい

 ハリウッドでは近年、これまで暗黙の了解のもとにまかり通ってきた男女間の賃金格差を是正しようという動きが活発になってきている。ベネディクトは、女性キャストのほうが賃金が低いのはあたりまえ、という悪しき風習に終止符を打とうとと率先してアクションを起こしている俳優の1人。

画像: 仕事を引き受ける時の「条件」がかっこいい

 「賃金の割当を見て、女性がどれくらいもらっているのかを尋ねます。そして『もし彼女が男性と同じだけの給料を支払われないのなら、この作品には出ません』と言うつもりです」と2018年に応じた英RadioTimes誌のインタビューで明言したベネディクト。自身が立ち上げた製作会社でも、女性にフォーカスした作品を作り、エンパワーメントしていく予定だという。


一般人を強盗から守るリアルヒーロー

 正義感が強いベネディクトは、2018年、路上で強盗に襲われていた宅配フードサービスの配達員を救ったことがある

画像: 一般人を強盗から守るリアルヒーロー

 妻ソフィーと一緒にロンドンのメリルボーン・ハイストリートをタクシーで移動中、男性配達員が、4人の男に殴られている姿を発見したベネディクトは、すぐさま男性の元へ駆け寄り、強盗たちと掴み合いに。

 タクシー運転手も応戦したが、ベネディクトは男たちに殴られそうになっても余裕でかわしていたという。相手がベネディクトだと気づいた強盗たちは、そそくさと退散したという。

社会問題にまつわる意思表示がスマート

 2022年2月末にハリウッドの殿堂入りを果たし、一流スターの証である手形入りの星形プレートがハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに埋め込まれることとなったベネディクト。

画像1: 社会問題にまつわる意思表示がスマート

 世間から大きな注目が集まるこの機会を利用して、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に言及し、反戦を訴えたが、その数日後に出席した英国アカデミー賞(BAFTA)でも、さりげなくウクライナへのサポートを表明していた

 妻ソフィーとともにレッドカーペットに登場したタキシード姿のベネディクトの胸元にはウクライナの国旗を彷彿とさせるイエローとブルーで作られたバッジが。

画像2: 社会問題にまつわる意思表示がスマート

 この日も、「私たちは皆、バッジをつける以上のことをする必要があるのです。寄付をしたり、政治家に圧力をかけて、苦しんでいる人たちのために難民の安全や避難所を作り続ける必要があるのです。誰もができる限りのことをする必要があります」と米Sky Newsを通して世界中の人に向けてメッセージ。

 さらに、イギリス政府がウクライナ難民を一般家庭で受け入れることを推奨していることを受け、ベネディクトも「人々を家に受け入れるボランティアは過去最多となっており、私自身もその一員になりたいと願っています」と、自宅を貸すと宣言した。


 ユーモアのセンスや包容力があり、ロマンチストで、お茶目。さらに、社会を良くしようとアクションを起こしているベネディクトは、単なる演技派俳優ではなく正真正銘のジェントルマン。これからも映画史に残る活躍を見せてくれるはず。(フロントロウ編集部)

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