アメリカのとある中学校の校内で同級生からレイプされた、当時中学校2年生の女子生徒に対する学校側の対応に批判の声が殺到している。

「起きてしまったことはしょうがない」と諭す

 今から約3年前の2015年に、米ニューヨーク・ブルックリンにある中学校に通っていた当時中学2年生の女子生徒が校内で同級生からのレイプ被害にあった事件で、つい最近裁判所に提出された資料から学校側のずさんな対応が明らかになった。

 米New York Daily Newsによると、当時まだ13歳だった女子生徒は校内にある人気(ひとけ)のない路地に無理矢理連れて行かれ、レイプ被害にあった。加害者の男子生徒はその様子を携帯電話で撮影し、後日ネット上に映像をばらまいたという。

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 しかし、事件後に女子生徒が学校側に被害を訴えたところ、校長はこの女子生徒のことを全面的にサポートするどころか、彼女の存在は「逆に事態を悪化させるだけ」だとして、この件が忘れ去られるまで“自宅学習”をすることを提案。その際、学校のカウンセラーから「起きてしまったことはしょうがない。このことは忘れて、前に進むように」と言われていたことが明らかになった。

 また、校長や学校のカウンセラーとの面談の様子を撮影した当時の映像には、学校側が少女に「合意のうえの性行為だったのではないか」と詰め寄る場面もあったこともわかっている。

 今、こうしたレイプ事件をめぐってアメリカだけに限らず世界中で、被害者が直面する「ヴィクティム・ブレーミング」や「セカンドレイプ」といった二次被害が問題になっているが、本来なら被害にあった女子生徒のことを守るべき立場にある学校側が、被害者の存在や行動を否定するかのような言動をしていたことに、国内から批判と憤りの声が上がっている。(フロントロウ編集部)

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