同性カップルに対して、異性カップルが隣同士に座れるよう席を譲るようにと強要した航空会社に非難が集中している。

男女カップルに席を譲るか、飛行機から降りるか

 アメリカ在住のあるバー経営者の男性が同性のパートナーと共に、アラスカ航空のニューヨーク発ロサンゼルス行きの便に搭乗。予約したプレミアムシートに着席して離陸を待っていると、客室乗務員から「男女のカップルを一緒に座らせたいので、どちらか1名がエコノミー席に移動して欲しい」と伝えられた。

 男性が「自分たちもカップルであり、一緒に座りたい」と主張すると、この乗務員は彼らに「プレミアム席を諦めてエコノミー席に移るか、飛行機から降りるかのどちらかを選択してください」と迫ったという。

 辱めを受けたと感じたこの男性とパートナーの男性は、このままこの機内に留まることは耐えられないと降機。

 後日、男性は、自身が体験した信じがたい同性愛者差別について「今という時代に、ゲイカップルよりもストレートのカップルを優先し、さらにその場を去ることを求めるなんて信じられない」とSNS上で暴露し、今後、アラスカ航空と最近同社が買収したヴァージン・グループのLCCを利用しないと宣言するとともに、LGBTコミュニティに向けて「デルタ航空のように、よりLGBTフレンドリーな航空会社の利用を」と呼びかけた。


航空会社が謝罪

 この男性の投稿がネット上で拡散されると、世間からアラスカ航空に対する非難が殺到。

 これを受け、同社が公式SNSを通じて「直接謝罪をしたいので、連絡先を教えて欲しい」と男性に向けてコメント。

 米CBSへの声明で「今回の不運な事件は、満席のフライトにおける配席ミスと定刻通りの出発を目指した乗務員たちの焦りによって引き起こされたものであり、それ以上の理由はありません」と差別的な意図はなかったと説明し、「弊社は可能な限り家族が一緒に座れるよう配慮するというポリシーを掲げていますが、今回の件ではそれが適用されなかったことを非常に残念に思います。不快な思いをされたお客様には直接コンタクトを取って心から謝罪し、今後の改善に努めることをお約束しました。アラスカ航空は、あらゆる差別に対して一切容認をしない方針を取っています。多様性を受け入れて尊重します」と発表した。

 男性はその後、アラスカ航空からの謝罪を受け入れたことを報告している。(フロントロウ編集部)

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