ラッパーのカニエ・ウェストが、奴隷を禁止する法律を「廃止したい」と発言したことへの真意を問われ、「言い間違い」であったことを認めた。

「廃止」ではなく「改正」と言いたかった

 先日、奴隷を禁止する法律「アメリカ合衆国憲法修正第13条」の“廃止”を訴えて大炎上したカニエ・ウェストが、米TMZのインタビューで、「廃止(Abolish )」ではなく「改正(Amend)」と言いたかったのだと釈明した。

 「“廃止”というのは誤った表現だった。間違えて廃止と言ってしまったけど、本当は“改正”と言いたかったんだ」

 かつてアメリカに存在した奴隷制度は同国の黒歴史と言われ、国民にとって最も敏感なトピックでもある。その奴隷制度を禁じる法律を、たとえ言い間違いとはいえ「廃止したい」と言ってしまったことはかなり致命的なミス。

画像: 「廃止」ではなく「改正」と言いたかった

 でも、カニエはなぜこれほどまで「アメリカ合衆国憲法修正第13条」にこだわるのだろうか?

 その理由は、第13条に記されている「特例で受刑者には強制労働を課してもよい」という項目にある。カニエとしては、この部分を“改正”したいようだ。

 「第13条には、“有罪判決を受けたものをのぞき、奴隷や強制労働をさせてはならない”と書いてある。それはつまり、言い換えれば“(奴隷制度から解放された)人々を奴隷にするには、有罪判決を受けるような罪を犯させればよい”ということになる。(中略)刑務所では、1週間働いてもたったの8セント(約8円)しかもらえない人たちがいる。そういった人のなかには、初犯で、しかも暴力とは無関係の罪を犯した人もいるんだ」

 今回のインタビューで、刑務所での労働環境や受刑者たちの待遇を「改善したい」と強く訴えたカニエ。賛否両論ありそうだが、本人は声を上げることをやめる気はなさそう。(フロントロウ編集部)

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