『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』
幸せな家族と暮らし、大好きな彼氏もいる女子高生のミアはある日、突然交通事故に遭い、一緒にいた自分以外の家族は即死。自分だけが昏睡状態になったミアが「死ぬ」か「生きる」かを選択する24時間を描く。これまでの人生を回想しながら生死の狭間で苦しむミアはクロエ・モレッツが演じる。
重いテーマながらも、美しい冬景色を映す映像美や音楽、そして思わず胸キュンするミアと彼氏アダムの恋愛模様にも注目。目を覚ませば大好きな家族はいないが、目を覚まさなければ大好きな彼氏には会えない。ミアが下した決断とは?
『I amSam アイ・アム・サム』
知的障害を持ち7歳の知能しか持たないサムは、カフェで働きながら娘のルーシーを育てていた。しかしサムには養育能力がないと判断され、ソーシャルワーカーにルーシーを奪われてしまう。そんなサムがルーシーを取り戻すために闘う、父娘の絆を描いた名作。
今作で知的障害のあるサムを見事に演じきったショーン・ペンは、アカデミー賞主演男優賞を獲得。ルーシーを演じたのは天才子役として人気を集めたダコタ・ファニング。
『グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~』
1983年にスーダンで起きた内戦をきっかけに、アメリカへ移住することになった難民の若者と、職業紹介所で彼らと出会った1人の女性の絆と人生について描く、笑いあり涙ありの作品。マクドナルドも電話も知らず、食事が出来てベッドで眠れることに心から感謝する彼らの純粋さに感動する。
最初は何もかも分からない彼らにイライラするも、少しずつ心を開き友情を築くキャリーをリース・ウィザスプーンが演じる。じつは今作は、スーダンから全米各地へ若者を移住させるという実際に存在する計画を基に描いている。
『ハクソー・リッジ』
宗教的な信念で人を殺さないと決めた衛生兵デズモンドが、第2次世界大戦の沖縄戦で75人の命を救った実話。沖縄に実際にあるハクソー・リッジ(=ノコギリ崖)で、自分の信仰を胸に米兵や日本兵関係なく無我夢中に助ける姿は、改めて「戦争の無意味さ」すら感じてしまい、心打たれる。
監督は『アポカリプト』以来10年ぶりにメガホンを握った鬼才メル・ギブソン。戦争映画の名作『プライベート・ライアン』をも超えたと言われる戦場シーンは必見。主演は『スパイダーマン』のアンドリュー・ガーフィールド。
『きっと、星のせいじゃない』
ジョン・グリーンのベストセラー小説を映画化した今作は、ガンの集会で出会ったヘイゼルとガスの恋愛模様を描くラブストーリー。同じ作家が好きということで意気投合した2人はだんだんと距離を縮めて行き、作家に会うためにオランダへ旅立つが…。
ただ単にお涙ちょうだいではなく、誰もが共感でき、そして真っ直ぐに懸命に生きようとする2人の若者の姿は涙なしには見られない。『ダイバージェント』シリーズのシェイリーン・ウッドリーとアンセル・エルゴートが再共演。
『インポッシブル』
2004年のスマトラ島沖地震で起きた津波によって離れ離れになってしまった家族の実話を基に描いた感動作。最後まで希望を信じて必死に生き抜く姿に感情移入せずにはいられない。再会シーンや人と人との助け合いなど、心の奥が熱くなる演出も。
同作で長男のヘンリーを演じたのは、後にスパイダーマンとしてブレイクするトム・ホランド。トムの可愛らしい姿にも注目。
(フロントロウ編集部)