過去にレイプ被害にあったことを公言しているシンガーのレディー・ガガが、連邦最高裁判事に新たに就任するブレット・カバノー氏をめぐる性的暴行疑惑について、自身の見解を述べた。

胸に刺さるガガの言葉

 先日、12月21日公開の主演映画『アリー/スター誕生』のプロモーションのために、米人気トーク番組『The Late Show with Stephen Colbert(ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア)』に出演したレディー・ガガが、アメリカ全土を揺るがせているブレット・カバノー新連邦最高裁判事をめぐる性的暴行疑惑についてこう語った。

FRONTROWメモ
カバノー氏をめぐる性的暴行疑惑とは?
ドナルド・トランプ米大統領から連邦最高裁判所の判事として指名を受けたブレット・カバノー氏が、高校在学中にクリスティン・ブラジー・フォード氏に対してレイプ未遂にあたる行為をしたとして告発された騒動。この告発を受けて、カバノー氏への指名を無効にするよう訴える声が多方面から上がったが、米連邦捜査局(FBI)の捜査で性的暴行の事実を裏付ける証拠は一切ないとの結論にいたったこともあり、当初の予定通りカバノー氏が連邦最高裁判事に就任した。

画像: 胸に刺さるガガの言葉

 「私も性的暴行の被害者よ。先日、ドナルド・トランプ米大統領が演説で『彼女(フォード氏)はどうやってパーティに行ったかも覚えていない。なのに、(カバノー氏から)性的暴行を受けたという彼女の主張を信じられますか?』と言った。私の答えは『イエス』よ。彼女が賢い女性であるということを私は知っている。彼女は心理学者で、バカではない。

 これは科学的にも生物学的にも証明されていることだけど、暴行や、トラウマになるような経験をした人たちは“変わってしまう”のよ。脳が変えようとするの。痛みから逃れるために、自身が抱えるトラウマを箱に閉まって鍵をして、ツラい出来事を乗り越えようとするのよ。ほかにもたくさんの影響を及ぼすわ。体に痛みを引き起こすこともあれば、不安症を誘発することだってある。自分の身に起きたことを忘れたくて、事実と向き合うことから逃げずにはいられないのよ。

 でも、カバノー氏が司法のトップである連邦最高裁判事になるかもしれないと知った時、フォード氏の中に長年しまってあった箱が開いたのだと私は思う。そしてその箱を開けた時、フォード氏はこの国を守るために勇気を振り絞って声を上げてくれた」

 このガガの力強い言葉に番組司会者のスティーヴン・コルベアも圧倒されたようで、ただただ無言でうなずくしかなかった。

 ちなみに、ご存じの方も多いと思うが、ガガはまだ19歳だった頃に、20歳以上年上の男性プロデューサーから日常的にレイプされていたことを、2014年に出演したラジオ番組で公表している。つい最近まで活動を休止していたのも、性的暴行被害に起因する心因性の「慢性的な体の痛み」が理由だった。(フロントロウ編集部)

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