リトル・ミックスが問う。「女らしさ」とは?
11月16日に世界同時発売される5枚目のアルバム『LM5』のファーストシングルである「ウーマン・ライク・ミー feat. ニッキー・ミナージュ」は、社会が勝手に決めた“イイ女”像とは違うけど、そんな私を愛してと歌う曲。
公開と同時にツイッターのワールドトレンド入りした「ウーマン・ライク・ミー feat. ニッキー・ミナージュ」のMVでは、リトル・ミックスのメンバー4人が“フィニッシング・スクール”と呼ばれる、主に未婚の女性が社会に出る前に必要な教養や作法を学ぶための学校に入れられる。
護送車でフィニッシング・スクールに運ばれたリトル・ミックスは、本を頭の上に置いて“美しい歩き方”を練習したり、つまらなそうな表情で“女性らしい食べ方”を習ったりするのだが、自分らしさを優先することをファンに説いてきたリトル・ミックスがこれを我慢するワケもなく、最終的には護送車の上でダンスをして、ハンバーガーをほお張り、社会が与える“女性らしさ”というステレオタイプを撃退する。
10人いれば10個の「女性らしさ」があればいいと考えるリトル・ミックス。そんな彼女たちが、昔ながらの凝り固まった“女性らしさ”を体現するフィニッシング・スクールをMVの舞台に選んだことには、こういった考え方や、夫を持つことを一つのゴールと考える文化への皮肉的な批判が込められていると言える。
4分のMVで5回も衣装替え!
「ウーマン・ライク・ミー」のMVでは、リトル・ミックスのファッションにも注目したい。
まずは、ブラックのレオタード。ジェイドがSNSで、「ビデオの一部で、リトル・ミックスがレオタードを着ています。太ももの露出と、彼女たちが自分たちで選んで着た服で踊る姿に不快感を覚える方がいるかもしれません」と皮肉まじりに語ったように、リトル・ミックスが際どいレオタード姿で開脚して踊る姿には、ファッション以上のメッセージがつまっている。
フィニッシング・スクールでは、スーツやドレス、さらにはピリリと辛口なブラックのレースルックといったエレガントなスタイルに着替えて“女性らしさ”の勉強をしたリトル・ミックス。
一方、フィニッシング・スクールを飛び出して踊るシーンでは、ネオンカラーやワンショルダーのつなぎといったストリーウェアを着て、自由なファッションを楽しむ。
さらに、平等な権利を表わしていると思われる天秤が登場するシーンでは、ガールズたちがパキッとしたインパクトカラーに身を包み、自立した女性らしく凛々しくたたずむ。
リトル・ミックスの「実体験」が原点
「ウーマン・ライク・ミー」で、“女性らしさ”というステレオタイプと向き合ったリトル・ミックス。“他人を満足させるために自分を変えなくていい。自分が幸せを感じられる女性像を持てばいい”というメッセージがつまったこのガールパワーソングが完成した背景には、メンバーそれぞれが過去に抱えていた不安があった。
ジェイドは、自身の鼻の形や肌の色を修正で変えられた過去を振り返り、イギリスの情報番組『ロレイン(Lorraine)』でこう語った。
「この社会は“完璧な人間”を作ることにとりつかれていると思う。ソーシャルメディアや雑誌でそういった行為が見られて、若い女の子にいい影響を与えていない。若くして表舞台に立った私たちも、ルックスを変えられたリ、批判されたりしてきたわ。それって簡単なことではないから、昔の私たちはすごく傷ついた。でも、お互いを支え合いながら批判に強くなることを学び、今は、キャリアの面でも、女性としても、全員が自分に自信が持てるようになったの。人が何を言うかは気にならなくなった。好きな服を着て、好きことをする。自分たちがハッピーならハッピーと思えるようになったのよ」
リトル・ミックスが女性として経験した成長が「ウーマン・ライク・ミー」につながり、ペリーは、「誰にだって、自分自身の嫌いなところはあるわよね。発信するプラットフォームがある私たちとしては、若いファンから、男の子のファン、女の子のファンまで全員に、あなたはそのままで十分で、自信が持てない部分を受け入れるべきだって教えたいの」と続けた。
約2年ぶりとなるアルバム『LM5』は、1曲目からインパクト大なメッセージをぶつけてきたリトル・ミックス。日本にまつわるタイトルがついた曲もあるなど今から注目度大なアルバム『LM5』は、11月16日(金)に全世界同時発売される。
Little Mix | リトル・ミックス
ニューアルバム
『LM5』
2018年11月16日(金)全世界同時発売
先行配信曲
「ウーマン・ライク・ミー feat. ニッキー・ミナージュ」
先行配信曲試聴/ニュー・アルバム予約リンク:https://lnk.to/LittleMixLM5_JPAW
※現在アルバムをiTunesで予約すると、先行シングル「ウーマン・ライク・ミー feat. ニッキー・ミナージュ」が即入手可能
(フロントロウ編集部)