10月31日に行われたポール・マッカートニー来日公演の初日のライブの様子をレポート。(フロントロウ編集部)

 開演時間が少し過ぎたあと電気が消え、これまでポールの映像などが流されていたステージサイドのスクリーンにベースの映像が映し出された。そして映像が消え、会場全体が暗くなり、大きな歓声に包まれて登場したのが、この日の主役ポール・マッカートニー

画像1: Photo:Yoshika Horita

Photo:Yoshika Horita

 会場に来ていた老若男女たちは、1年半ぶりに会えたポールに大歓声。ステージに上がったポールは、そのままポケットに入っていたピックを取り出し、1曲目の「ハード・デイズ・ナイト」を熱唱。続けて「ハイ・ハイ・ハイ」に移り、3曲目の「オール・マイ・ラヴィング」を歌う前にファンに挨拶。ポールは久しぶりの日本語での挨拶だったこともあり、マイクから少し離れカンペを見ながら口パクで日本語を練習するという可愛らしい一幕も。その後ポールが「コンバンハ トウキョウ!」と東京ドームに集まった多くのファンに声をかけ、「今日も日本語がんばります」と日本語で話すとファンも大盛り上がり。

画像2: Photo:Yoshika Horita

Photo:Yoshika Horita

 挨拶が終わると次の曲「レッティング・ゴー」。この曲では、いつものバンドメンバーに加え、今回のツアーで新しく仲間入りした管楽器の奏者たちがアリーナ席に登場して演奏するというサプライズな演出が。その次にポールが「新しい曲だよ」と紹介してはじまったのは、ポールが5年ぶりにリリースしたアルバム『エジプト・ステーション』の5曲目に収録されている「フー・ケアズ」。それからウイングスとザ・ビートルズの楽曲が披露され、ポールは一旦ベースを置きステージ後方に用意されたグランドピアノへ。

 そこで妻ナンシーに捧げた楽曲「マイ・バレンタイン」を演奏。この楽曲はジョニー・デップとナタリー・ポートマンがMVで手話を披露しており、その映像が流された。そしてポールは、ナンシーが会場に来ていることを明かし、観客席に向かい頭上でハートを作り愛妻家の一面を見せた。

 それからポールの弾き語りではじまった「メイビー・アイム・アメイズド」は、1998年に乳がんのためこの世を去った妻リンダに捧げた楽曲として知られており、この楽曲が演奏されている時は、スクリーンにポールの過去のプライベート映像が流れ、まるで天国にいるリンダへ届けようとするポールの迫力ある歌声に圧倒。

 そして今回のツアーで数十年ぶりに披露された「フロム・ミー・トゥー・ユー」やビートルズの楽曲としてお馴染みの「ラヴ・ミー・ドゥー」を演奏し、過去にタイムスリップ。そして17曲目の「ブラック・バード」を披露する前にポールは「この楽曲は公民権運動について歌った曲なんだ」と説明。優しいメロディーに乗せられ、語りかけるように歌うポールの姿に息を呑んだ。そして次に披露されたのは、ポールがジョン・レノンのために書いた「ヒア・トゥデイ」。毎回ポールはこの楽曲を歌う前に「ジョンに捧げます」と言ってから歌うが、日本での公演ということもありポールは日本語で「ジョンに捧げます」と語った。

 ここのパートが終わると、グランドピアノではないカラフルに彩られたピアノの前に座り「クイーニー・アイ」を披露。このピアノの背面は富士山の絵がデザインされており、ピアノの背面がスクリーンと化し大型スクリーンに映っている映像が流れるという演出も。先ほどまでの空気とは一変させた「クイニー・アイ」に続いて披露されたのは、「レディー・マドンナ」「エリナー・リグビー」「ファー・ユー」「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」と、ビートルズ時代のヒットソングに今回のアルバムの楽曲を組み込むという大胆な選曲に脱帽。

画像3: Photo:Yoshika Horita

Photo:Yoshika Horita

 そしてここでポールはウクレレに持ち替え、ビートルズのメンバーであるジョージ・ハリソンの話に。ポールは「ジョージはウクレレが上手」ということを明かし「ジョージにウクレレの楽曲を学んだんだ」と話して披露したのは、ジョージが書いた「サムシング」。ポールは曲の途中でウクレレからベースに持ち替え演奏。その時会場のスクリーンには、ビートルズのメンバーの懐かしい映像が流された。

 「サムシング」が終わると、そこからはラストスパート。観客に一緒に歌ってほしいと頼んだ「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」、「バンド・オン・ザ・ラン」、「バック・イン・ザ・U.S.S.R.」「レット・イット・ビー」と続き、「リヴ・アンド・レット・ダイ」では炎の演出も。さらに、ステージでは打ち上げ花火を連発するというかなり度肝を抜く演出に会場のボルテージはマックス。そして、本編最後に披露されたのは、ポールのライブではお馴染みの「ヘイ・ジュード」。ここでは、会場一丸となりポールと一緒に熱唱。そしてポールの歌声やハモりに合わせて歌うというスペシャルな演出で会場の一体感がさらに増した。ここで本編は終了するも、まだまだこんなものではない。

画像4: Photo:Yoshika Horita

Photo:Yoshika Horita

 この日はハロウィンだったこともあり、アンコールで登場したポールは、日本の国旗を手に持ちガイコツのお面を被って登場。ハロウィンならではのレアな演出に大歓声。そしてポールのコンサートでは、恒例行事となっているイギリスのユニオンジャックと開催国の国旗に加え、レインボーカラーの旗が。これは、LGBTを支援するポールならではの演出。

 ポールは十分ハロウィンの仮装で楽しんだあと、「イエスタデイ」を演奏。アンコールはビートルズの楽曲の連続で、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の時には、お馴染みのジャケット写真にアレンジを加え、ジャケットに登場する著名人たちを動かせるというまさに現代ならではのテクノロジーを駆使した映像が流された。そして「ヘルター・スケルター」「ゴールデン・スランバー」「キャリー・ザット・ウェイ」「ジ・エンド」を披露し、2時間30分に及ぶコンサートに幕を閉じた。

 ポールは2時間30分もの間、一切水を取ることなく歌い続け、多くの観客を魅了。日本での公演は、両国国技館や名古屋ドームでのコンサートを含め、あと3回公演残っている。その時代へとタイムスリップできる新旧の音楽やポールの偉大さを改めて感じられるコンサートとなった。

 今も第一線で活躍するポールだけあり、新旧の音楽を交えて時代をタイムスリップし、ポールの偉大さを改めて実感するコンサートとなった。(フロントロウ編集部)

この記事を気に入ったら、「FRONTROW」のfacebookページをいいね!する

This article is a sponsored article by
''.