シュプリーム(Supreme)がトランプ政権への痛烈な批判を込めた一風変わったTシャツを発表した。(フロントロウ編集部)

 世界中の若者に支持されているニューヨーク発のストリート系ブランド、シュプリームが11月6日に行われるアメリカ中間選挙を目前にドナルド・トランプ大統領率いる現政権への不信感を象徴するアイテムをリリースした。

 写真家のリチャード・プリンスがデザインした「18&ストーミ―(18 & Stormy)」と名づけられたこの”アンチ・トランプ“Tシャツにでかでかと印刷されているのは、ある女性の顔。

 じつは、この女性は実在する人物ではなく、これまでにトランプ大統領からセクハラや性的暴行を受けたとして被害を告発している18名の女性たちと、過去に幾度にも渡ってトランプ大統領から黙殺されているポルノ女優のストーミー・ダニエルズの顔を合成したもの。

画像: ストーミ―・ダニエルズ。10月には「Full Disclosure(完全暴露)」と題した暴露本を出版している。

ストーミ―・ダニエルズ。10月には「Full Disclosure(完全暴露)」と題した暴露本を出版している。

ストーミー・ダニエルズとは?
 トランプ大統領がメラニア夫人と結婚する前年の2006年にトランプ大統領と肉体関係を持ったことを認めているストーミーは、2016年の大統領選挙直前に当時トランプ大統領の弁護士を務めていた人物から口止め料をもらったことを暴露。
 2018年3月には、関係を口外しないようにとトランプ大統領側から脅迫を受けたと主張したが、トランプ大統領に「まるで詐欺の手口だ」と非難されたため、トランプ大統領を名誉棄損で告訴した。しかし、裁判所はトランプ大統領の発言は言論の自由の範囲以内であるとストーミーの訴えを退け、今度は逆にトランプ大統領側から4万2000ドル(約3860万円)にもおよぶ弁護士費用支払いを求められている。

 過去にも政治的メッセージを込めたアイテムを発表してきたシュプリーム。同ブランドが中間選挙を目前に“反トランプ”Tシャツを発表した背景には、2020年の大統領選挙の前哨戦とも言われる同選挙に際して、トランプ大統領のセクハラ疑惑に再び焦点を当てることで、有権者たちに正当な判断を仰ぐといった意味合いがあるよう。

画像: ©Supreme www.supremenewyork.com

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 アメリカ国内のみでの限定リリースとなった同アイテムは、11月1日の発売から間もなく完売。現在は再入荷待ちの状態だという。

 1枚40ドル(約4,500円)で販売されるTシャツの売り上げは、アートを通じた政治的変化を目指す団体「ダウンタウン・フォー・デモクラシー(Downtownfor Democracy)」に全額寄付される。(フロントロウ編集部)

 

 

 

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