来日公演を行っているポール・マッカートニーが、ライブ中にギターの神様と呼ばれたジミ・ヘンドリックスに楽曲を捧げるシーンがある。ポールがジミに曲を捧げる背景にある2人の関係とは?

 元ザ・ビートルズのポール・マッカートニーの「フレッシュン・アップ・ツアー」の日本公演も残すところ11月8日の名古屋公演のみ。実はポールの公演では、毎回「レット・ミー・ロール・イット」という楽曲の最後に、ジミ・ヘンドリックスの「フォクシー・レディ」を繋げてメドレーでギターソロを披露。そして「この楽曲はジミ・ヘンドリックスに捧げたんだ」と語るのが定番となっている。そんなポールとジミにはある繋がりがあった。

画像: ポール・マッカートニー、ジミ・ヘンドリックスに曲を捧げる背景にあるものとは?

ポールとジミの意外な関係は?

 実はポールとジミは、同じバンドのグループになるかもしれなかった。ジミが亡くなる1年前、ジミとジャズの帝王マイルス・デイビス、そして当時マイルスのバンドでドラマーを務めていたトニー・ウィリアムスの3人がレコーディングを計画していた。その計画の中で、ポールにベーシストとしてバンドに加入するように正式に依頼が出されていた。ところが残念ながらポールは休暇中だったため実現せず、その翌年ジミはこの世を去ってしまった。

 また、今年で発売から50年となるジミの『エレクトリック・レディランド』は、これまでジャケット写真には、女性のヌード写真やジミの顔のアップの写真が使われてきたけれど、今回
50周年の記念盤をリリースするにあたり、当初ジミがアルバムジャケットに採用したがっていた写真が使われる。

 その写真を撮影したのが、ポールの亡き妻リンダ・マッカートニー。

画像: ポールとジミの意外な関係は?

 ジミは当時アートワークを指示する手紙の中で、「表か裏側には、銅像のところで子供たちと写っている僕たちのカラー写真を使ってほしい」と書いていたけれど採用されず、50年の時を経てついにジミの願望が叶った。

 さらに、ジミのパフォーマンスのひとつにモントレーフェスでギターを燃やすという伝説的なパフォーマンスがあるけれど、モントレーフェスに出演したのは、ポールの後押しがあったという。色んなところで共通点を持つポールとジミ。

 ポールがビートルズの亡きメンバーであるジョン・レノンやジョージ・ハリスンへ楽曲を捧げるように、27歳でこの世を去った若き天才へ捧げるギタープレイを披露する裏側には、ジミとの深い友情があった。日本での最終公演では、ぜひポールがジミに捧げるギタープレイも目に焼きつけて欲しい。

アルバム:エレクトリック・レディランド 50周年記念盤
発売日:2018年11月21日
価格:1万1,000円(税抜き)

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