クリスマスの名曲として知られ、数多くのアーティストがカバーしたクリスマスソングが、あるラジオ局で放送禁止になった。(フロントロウ編集部)

クリスマスの名曲はレイプを助長?

 アメリカでは、サンクスギビングの祝日を区切りに街のあらゆる場所でクリスマスソングが流れる。

 クリスマスソング専用のラジオチャンネルもあるように、とくにアメリカでは12月25日までクリスマスソングを聞かない日はないといっても過言ではない。

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 ラジオからは、往年の名曲から新曲まであらゆるクリスマスソングが聞こえてくるけれど、今年はその楽曲から毎年流れていたあの名曲が放送禁止となった。

 その名曲とは、「ベイビー、イッツ・コールド・アウトサイド(Baby, It’s Cold Outside)」。男女のデュエットで奏でる同曲は、1944年にフランク・レッサーによってリリースされたクリスマスソング。

 「もう帰らなくちゃ」という人に対して相手が「ベイビー、外は寒いよ」と歌い、一夜を共にしようと説得する恋の駆け引きを歌った同曲は、レディー・ガガ、ノラ・ジョーンズ、イディナ・メンゼル、さらにはドラマ『glee/グリー』で男子学生のカートとブレインが歌うなど、多くのアーティストやキャラクターによってカバーされたことがある。

画像: Norah Jones - Baby It's Cold Outside - Willie Nelson www.youtube.com

Norah Jones - Baby It's Cold Outside - Willie Nelson

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 しかしこの楽曲が、米オハイオ州クリーヴランドのクリスマスソング専門のチャンネル『WDOKChristmas 102.1』で放送禁止になった。

 その理由は、「ベイビー、イッツ・コールド・アウトサイド」の歌詞に、デートレイプを助長している部分があると問題になっているから。

 「じゃあ、もう半杯だけもらおうかしら/僕が注ぐ間にレコードを選んでおいで/ご近所にウワサされちゃうかも/ベイビー、外は寒いよ/あら、お酒に何が入っているの?/外にはタクシーもいないさ」という歌詞にある、「あら、お酒に何が入っているの?」という部分が、相手の同意なしにお酒に薬を入れるデートレイプドラッグを表現しているとして、数年前から一部で批判されている。

 性的な目的のために、相手の気づかぬ場所でお酒に薬を混ぜるデートレイプドラッグの手法を助長しているという批判の声を受けて、同ラジオ番組が「ベイビー、イッツ・コールド・アウトサイド」の放送禁止を発表。

 この決断について、同番組のホストは「また#MeTooだと思う人もいるかもしれないが、それを関係なしに歌詞をよく聞いてみると、自分の娘がその状況になってほしいとは思わないだろう。キャッチ―なリズムかもしれないが、こうした考えを広めないようにしようじゃないか」と、米Fox8Newsに答えている。(フロントロウ編集部)

 

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