2019年1月に開催される、第76回ゴールデン・グローブ賞のノミネーション作品&俳優が発表された。(フロントロウ編集部)

 ハリウッド外国人映画記者協会の会員の投票により選定されるゴールデン・グローブ賞は、アカデミー賞の前哨戦とも言われている映画界において最も注目のアワードの1つ。その第76回ゴールデン・グローブ賞の全ノミネート作品&俳優が日本時間の12月6日に発表となった。

 最多ノミネート作品は、カメレオン俳優と称されるクリスチャン・ベールが、ジョージ・W・ブッシュ大統領の政権下で活躍した「アメリカ史上最も権力を持った副大統領」と言われるディック・チェイニーに扮した社会派エンターティメント『バイス(VICE)』。
 主要部門である映画部門の監督賞、脚本賞やミュージカル/コメディ部門の主演男優賞を含む6部門にノミネートを果たした。

画像: 映画『バイス』の場面写真。日本公開は4月。© 2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.

映画『バイス』の場面写真。日本公開は4月。© 2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.

 さらに、俳優のブラッドリー・クーパーが監督・主演を務め、シンガーのレディー・ガガが主人公を演じたリメイク作品『アリー/ スター誕生』もドラマ部門で作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞ほか、主要5部門全てに選出され、ドラマ部門最多ノミネートと大健闘を見せている。

画像: 映画『アリー/ スター誕生』

映画『アリー/ スター誕生』

 そのほか、日本でも大ヒット中のロックバンド、クイーンのリードボーカル、フレディ・マーキュリーの軌跡を追った映画『ボヘミアン・ラプソディー』が2部門、2018年夏に公開され、世界中で社会現象的ヒットを記録したマーベルのヒーロー映画『ブラックパンサー』も3部門にノミネート。

画像: 映画『ボヘミアン・ラプソディー』

映画『ボヘミアン・ラプソディー』

画像: 映画『ブラックパンサー』

映画『ブラックパンサー』

 日本未公開作品では、ディズニー実写版映画『メリー・ポピンズ・リターンズ』とスパイク・リー監督最新作『ブラック・クランズマン』がそれぞれ4部門、ベネチア国際映画祭で銀獅子賞と女優賞のダブル受賞を果たしたエマ・ストーン出演作『女王陛下のお気に入り』も4部門5ノミネートを果たした。

 テレビ部門をリードしたのは、有名デザイナー、ジャンニ・ヴェルサーチェ殺害事件の真相を追ったミステリードラマ『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』。作品賞、主演男優賞、助演女優賞、助演男優賞の主要4部門にノミネートを果たしている。

画像: ドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』

ドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』

 以下ノミネート作品&俳優リストはこちら。


映画の部

ドラマ部門 作品賞

『アリー/スター誕生』『ブラックパンサー』

『ブラック・クランズマン』

『ビール・ストリートの恋人たち』

『ボヘミアン・ラプソディ』


ドラマ部門 女優賞

グレン・クローズ 『天才作家の妻 -40年目の真実-』
メリッサ・マッカーシー 『キャン・ユー・エヴァー・フォギヴ・ミー?(原題)/ Can You Ever Forgive Me?』

レディー・ガガ 『アリー/スター誕生』

ニコール・キッドマン 『デストロイヤー(原題)/ Destroyer』

ロザムンド・パイク 『ア・プライベート・ウォー(原題)/ A Private War』


ドラマ部門 男優賞

ブラッドリー・クーパー 『アリー/スター誕生』

ウィレム・デフォー 『アット・エターニティズ・ゲート(原題)/ At Eternity’s Gate』

ラミ・マレック 『ボヘミアン・ラプソディ』

ジョン・デヴィッド・ワシントン 『ブラック・クランズマン』

ルーカス・ヘッジズ 『ボーイ・イレイスト(原題)/ Boy Erased』


コメディ/ミュージカル部門 作品賞

『クレイジー・リッチ!』『女王陛下のお気に入り』

『グリーンブック』

『メリー・ポピンズ リターンズ』

『バイス』


コメディ/ミュージカル部門 女優賞

オリヴィア・コールマン 『女王陛下のお気に入り』

エミリー・ブラント 『メリー・ポピンズ リターンズ』

シャーリーズ・セロン 『タリーと私の秘密の時間』

エルシー・フィッシャー 『エイス・グレイド(原題)/ Eighth Grade』

コンスタンス・ウー 『クレイジー・リッチ!』


コメディ/ミュージカル部門 男優賞

クリスチャン・ベイル 『バイス』

リン=マヌエル・ミランダ 『メリー・ポピンズ リターンズ』

ロバート・レッドフォード 『ジ・オールド・マン&ザ・ガン(原題)/ The Old Man & The Gun』

ヴィゴ・モーテンセン 『グリーンブック』

ジョン・C・ライリー 『スタン&オリー(原題) / Stan & Ollie』


助演女優賞

エイミー・アダムス 『バイス』

レジーナ・キング 『ビール・ストリートの恋人たち』

エマ・ストーン 『女王陛下のお気に入り』

レイチェル・ワイズ 『女王陛下のお気に入り』

クレア・フォイ 『ファースト・マン』


助演男優賞

ティモシー・シャラメ 『ビューティフル・ボーイ』

マハーシャラ・アリ 『グリーンブック』

リチャード・E・グラント 『キャン・ユー・エヴァー・フォギヴ・ミー?(原題) / Can You Ever
Forgive Me?』

サム・ロックウェル 『バイス』

アダム・ドライバー 『ブラック・クランズマン』


アニメ作品賞

『インクレディブル・ファミリー』『犬ヶ島』

『シュガー・ラッシュ:オンライン』

『スパイダーマン:スパイダーバース』

『未来のミライ』


外国語映画賞

『ガール(原題)/ Girl』(ベルギー)

『ネバー・ルック・アウェイ(英題)/ Never Look Away』(ドイツ)

『ROMA/ローマ』(メキシコ)

『万引き家族』(日本)

『カペルナウム(原題)/ Capernaum』(レバノン)


監督賞

アダム・マッケイ 『バイス』アルフォンソ・キュアロン 『ROMA/ローマ』

ブラッドリー・クーパー 『アリー/スター誕生』

スパイク・リー 『ブラック・クランズマン』

ピーター・ファレリー 『グリーンブック』


脚本賞

アダム・マッケイ 『バイス』バリー・ジェンキンズ 『ビール・ストリートの恋人たち』

ニック・ヴァレロンガ&ピーター・ファレリー&ブライアン・クリー 『グリーンブック』

アルフォンソ・キュアロン 『ROMA/ローマ』

デボラ・デイヴィス&トニー・マクナマラ 『女王陛下のお気に入り』


作曲賞

『ファースト・マン』『犬ヶ島』

『ブラックパンサー』

『メリー・ポピンズ リターンズ』

『クワイエット・プレイス』


主題歌賞

「オール・ザ・スターズ」 『ブラックパンサー』

「ガール・イン・ザ・ムービーズ」 『ダンプリン’(原題)/ Dumplin’』

「レクイエム・フォー・ア・プライベート・ウォー」 『ア・プライベート・ウォー(原題)/ A Private War』

「シャロウ」『アリー/スター誕生』

「リベレーション」 『ボーイ・イレイスト(原題)/ Boy Erased』


テレビの部

コメディ/ミュージカル部門ドラマ部門 作品賞

『ジ・アメリカンズ』

『ボディガード -守るべきもの- 』

『ホームカミング(原題)/Homecoming』

『キリング・イブ(原題)/Killing Eve』

『ポーズ(原題)/Pose』


ドラマ部門 女優賞

カトリーナ・バルフ 『アウトランダー』

エリザベス・モス  『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』

サンドラ・オー 『キリング・イブ(原題)/Killing Eve』

ジュリア・ロバーツ 『ホームカミング(原題)/Homecoming』(原題)

ケリー・ラッセル 『ジ・アメリカンズ』


ドラマ部門 男優賞

ジェイソン・ベイトマン 『オザークへようこそ』

ステファン・ジェームズ 『ホームカミング(原題)/Homecoming』

リチャード・マッデン 『ボディガード -守るべきもの- 』

ビリー・ポーター『ポーズ(原題)/Pose』

マシュー・リス 『ジ・アメリカンズ』


コメディ/ミュージカル部門 作品賞

『バリー』

『グッド・プレイス』

『キディング(原題)/Kidding』

『コミンスキー・メソッド』

『マーベラス・ミセス・メイゼル』


コメディ/ミュージカル部門 女優賞

クリステン・ベル 『グッド・プレイス』

キャンディス・バーゲン 『TVキャスター マーフィー・ブラウン』

アリソン・ブリー 『GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』

レイチェル・ブロズナハン 『マーベラス・ミセス・メイゼル』

デブラ・メッシング 『ふたりは友達? ウィル&グレイス』


コメディ/ミュージカル部門 男優賞

サシャ・バロン・コーエン 『フー・イズ・アメリカ(原題)/Who
is America』

ジム・キャリー 『キディング(原題)/Kidding』

マイケル・ダグラス 『コミンスキー・メソッド』

ドナルド・グローヴァー 『アトランタ』

ビル・ヘイダー 『バリー』


リミテッドシリーズ/テレビムービー部門 作品賞

『エイリアニスト / The Alienist』

『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』

「エスケープ・アット・ダネモラ(原題)/Escape at Dannemora』

『KIZU-傷-』

『英国スキャンダル〜セックスと陰謀のソープ事件』


リミテッドシリーズ/テレビムービー部門 女優賞

エイミー・アダムス 『KIZU-傷-』

パトリシア・アークエット 「エスケープ・アット・ダネモラ(原題)/Escape at Dannemora』

コニー・ブリットン 『ダーティー・ジョン(原題)/Dirty John』(原題)

ローラ・ダーン 『ザ・テイル(原題)/The Tale』(原題)

レジーナ・キング 『運命の7秒 / Seven Seconds』


リミテッドシリーズ/テレビムービー部門 男優賞

アントニオ・バンデラス 『ジーニアス:ピカソ』

ダニエル・ブリュール 『エイリアニスト』

ダレン・クリス 『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』

ベネディクト・カンバーバッチ 『パトリック・メルローズ』

ヒュー・グラント 『英国スキャンダル〜セックスと陰謀のソープ事件』


助演女優賞

アレックス・ボースタイン 『マーベラス・ミセス・メイゼル』

パトリシア・クラークソン 『KIZU-傷-』

ペネロペ・クルス 『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』

タンディ・ニュートン 『ウエストワールド』

イヴォンヌ・ストラホフスキー 『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』


助演男優賞

アラン・アーキン 『コミンスキー・メソッド』

キーラン・カルキン 『キング・オブ・メディア』

エドガー・ラミレス 『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』

ベン・ウィショー 『英国スキャンダル〜セックスと陰謀のソープ事件』

ヘンリー・ウィンクラー 『バリー』


 今年の授賞式の司会を務めるのは、人気ドラマ『ブルックリン・ナイン-ナイン』に主演したコメディ俳優のアンディ・サムバーグとドラマ『KILLING EVE(ザ・キリング・イブ)』で テレビの部ドラマ部門の女優賞にノミネートされたサンドラ・オーが抜擢されている。

画像: 司会を務めるサンドラ・オーとアンディ・サムバーグ。

司会を務めるサンドラ・オーとアンディ・サムバーグ。

 日本からも是枝裕和監督の『万引き家族』が外国語映画賞に、細田守監督の『未来のミライ』がアニメーション作品賞にノミネートして注目が集まっている第76回ゴールデン・グローブ賞。授賞式は米現地時間の2019年1月6日に開催される。(フロントロウ編集部)

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