タイトルに隠された意味とは?
2ndアルバムを『イカロス・フォールズ(Icarus Falls)』と名づけたゼイン。イカロスはギリシャ神話に登場する人物で、ロウで作った翼で幽閉先から飛び出して自由を手に入れるが、太陽に近づきすぎたため翼が溶けて墜落死してしまう。この物語は、「イカロスの墜落(Fall of Icurus)」として知られる。
ゼインはワン・ダイレクションを脱退して自由を手に入れたものの、ソロアーティストとしての成功による注目度の高さに耐えかねてスポットライトから離れた自分をイカロスと重ねているのかもしれない。
『イカロス・フォールズ』で何について歌っている?
セレブとしての自分
表舞台に立つのが苦手で、不安症やうつと闘ってきたことを正直に明かしているゼイン。2017年の来日公演を含め、不安症が要因でパフォーマンスを中止にすることもあった。『イカロス・フォールズ』では、セレブリティとしての立場に対する葛藤や、世間での自分のイメージに対するゼインの思いが歌詞の随所に登場する。
「僕の人生が終わってしまったら?/ 世間に「ゲームオーヴァー」って言われてしまったら?(バック・トゥ・ライフ)」
ジジ・ハディッド
恋人であるモデルのジジ・ハディッドはゼインが心のよりどころとする女性で、2016年にゼインが不安症のためにパフォーマンスを中止した時には、「こういう時にあなたを応援できる人たちこそ、あなたの成長を見守るに値する人たちよ。私たちはあなたを応援してる」と、SNSでゼインへの支持を表明した。
『イカロス・フォールズ』では、友人たちが去ってしまっても最後まで残って支えてくれたジジの存在にゼインがどれだけ助けられかが伝わってくる歌詞が登場する。ジジとゼインは一緒にいる姿が長いこと目撃されていないため交際を心配する声もあるが、ジジがゼインにとって大きな存在であることに変わりはない。
「ボロボロになったときキミが必要なんだ/癒して欲しいとき/キミが必要なんだ、そういうとき/具合が悪いとき/頼りにしている友達は/来てくれない/みんな川の流れのように去って行く/でもキミは違う」(ゼア・ユー・アー)
ワン・ダイレクション
アルバムの中でファンにとって最も衝撃的と言えるのが、1Dについての曲だと言われている「グッド・イヤーズ」。自分がいる場所から逃げ出したい気持ちが歌われており、曲を聴いたファンの間では、「こんなに苦しんでいたとは…」と同情する声が聞かれている。
一方で、1Dメンバーからは厳しいリアクションが。曲が公開された12月6日、ルイ・トムリンソンは「すごく混乱してる。なんという偽善者なんだ!」と、曲に対する批判と思われるツイートをした。2015年の脱退後にはメンバーに対して好意的なコメントをしていたゼインだが、2018年11月には英Vogueで「もう長い間どのメンバーとも話してないよ」と話しており、1Dとゼインの現在の関係は良好とは言えない。
「どこでもいいんだ/ここ以外ならどこでもいい/瞳を閉じると/見えるのさ、キミがたくさんの涙を流してた姿/神に祈りを捧げたんだ/つまらないことにかなりの歳月を費やしてきてしまったと/かなりの歳月を費やしてきてしまったと」(グッド・イヤーズ)
自分を騙した誰か
『イカロス・フォールズ』で連続するテーマのひとつが、ゼインに「嘘」をつき彼を「騙した」相手の存在。ゼインは曲の歌詞でメタファー(比喩)を使うことが少なくないため恋愛ソングでない可能性もあるが、一体誰に宛てた曲なのか…?
「僕を騙せたと思ったんだろ?/面と向かって嘘を吐かれ 真実を悟った/一部始終を見てわかったんだ/どんなふうに僕を欺いているか/なあ、知らなかっただろうが 僕にとって君は/とっておきのエンターテイナーだったよ」(エンターテイナー)
「僕の気持ちはコントロールできない/君の嘘は手に負えない/友だちでいるのはムリだ/僕の時間をこれ以上無駄にしないでくれ」(ノー・キャンドル・ノー・ライト )
『イカロス・フォールズ』から読み取れるゼインのトリセツ
アルバムから解読できるゼインの人間性とは?
人を受け入れるのに時間がかかる
壁を作りやすいタイプで、人を信用するのに時間がかかることを以前から公言してきたゼイン。『イカロス・フォールズ』にはそんなゼインの性格が随所に表れていて、ラブソングである「コモン」でさえも、「キミを受け入れる道を見つけられた」という、ゼインの繊細さが表れた歌詞が登場する。
追われるより追うタイプ?
恋をすると深くハマってしまうタイプなのか、「わかってるだろ/キミが僕を弄んでるって僕が気付いてること/気にしないよ(アイ・ドント・マインド)」などと、遊ばれている、嘘をつかれていると分かっていても相手を受け入れるゼインの姿がたびたび登場する。
ベッドで愛を表現したい
シャイな性格で知られるゼインだけれど、恋人と2人きりの時には官能的に愛してくれるタイプのよう。「僕達は秘密はナシにしよう/シーツに潜りたくてたまらない(トーク・トゥ・ミー)」「ただ君がベッドに戻ってきてくれればいい(インプリント)」といった、愛する女性をベッドに誘う歌詞がたびたび登場する。
<リリース情報>
ゼイン
ニューアルバム『イカロス・フォールズ|ICARUS FALLS』
●国内盤CD
2018年12月21日(金)全世界同時発売
2018年リリース・シングル全6曲+日本限定ボーナストラック収録(全29曲)
全29曲(Disc1「イカロス」:14曲/Disc2「フォールズ」:15曲)
先着で購入者特典あり(ジャケット写真絵柄の特製ミニクリアファイル)
SICP5903-4 / 2,800円+税
試聴・アルバム購入リンクはコチラ
●配信
配信中
全29曲 2,500円
●輸入盤CD
2018年12月21日(金)発売予定
全27曲 (Disc1「ICARUS」:13曲/Disc2「FALLS」:14曲)
Photos: スプラッシュ/アフロ、ゲッティイメージズ
(フロントロウ 編集部)
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