Photo:ゲッティイメージズ、スプラッシュ/アフロ
2017年に開催され、大失敗に終わった音楽フェス「ファイア・フェスティバル(Fyre Festival)」の実態に迫った2つのドキュメンタリー番組が、競合他社にあるストリーミングサービスのHuluとNetflixの両方から配信されることで話題になっている。(フロントロウ編集部)

大失敗に終わったフェス「Fyre Festival」

 ケンダル・ジェンナーやベラ・ハディッド、エミリー・ラタコウスキー、ヘイリー・ビーバー(旧姓ヘイリー・ボールドウィン)など今をときめく旬モデルを起用し、盛大にPRした音楽フェス「ファイア・フェスティバル(Fyre Festival)」を覚えているだろうか?

画像: Instagram/Hailey Bieber

Instagram/Hailey Bieber

 2017年4月に開催された同フェスは、小型ジェット機でしか行けない小さな離島にある素晴らしい宿泊施設に泊まり、豪華なグルメを味わい、音楽やマリンスポーツを楽しめると謳ったもの。

 チケット代が100万円超えする高級志向のフェスは、開催発表された当時はSNSを中心に大注目された。

画像: Announcing Fyre Festival www.youtube.com

Announcing Fyre Festival

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 しかし、ふたを開けてみると、宿泊施設は簡易テントのみ、食事はパン2枚にチーズ2枚だけという、ずさんな運営が浮き彫りになり、参加予定だったアーティストもこれを見かねて直前で出演拒否し、2週にわたり開催予定だったフェスは1日目で中止

画像: 裁判で提出された書類の一部。

裁判で提出された書類の一部。

 その後、同フェスの共同主催者であるビリー・マクファーランドが詐欺の容疑で逮捕。ビリーはすぐに約3,000万円を支払い保釈されたが、2018年3月に有罪判決され、6年間の懲役と最大3,300万円の罰金が言い渡された。

 警察が動く事態になった問題の音楽フェスから2年が経とうとするなか、今月、その実態に迫った2本のドキュメンタリー番組が登場。

 同じトピックだが、まったく異なる2つのドキュメンタリー番組が、なんと大手ストリーミングサービスの競合他社にあたるHulu(フールー)とNetflix(ネットフリックス)から配信される。

画像: ファイア・フェスティバルの会場。

ファイア・フェスティバルの会場。

HuluとNetflixが同じフェスを特集

 「ファイア・フェスティバル」の実態を追う1つ目の番組となったのが、1月18日(金)から独占配信されるNetflixのドキュメンタリー番組『FYRE/夢に終わった史上最高のパーティー』。Netflixは配信に先駆けて、2018年12月に情報を正式発表した。

画像: FYRE: The Greatest Party That Never Happened | Official Trailer [HD] | Netflix www.youtube.com

FYRE: The Greatest Party That Never Happened | Official Trailer [HD] | Netflix

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 Netflixの『FYRE/夢に終わった史上最高のパーティー』が配信まで1週間をきった段階で、今度はHuluが2つ目のドキュメンタリー番組となる『FYRE FRAUD(原題)』をサプライズ発表&即時で独占配信(※)した。
※アメリカでは配信されているが日本ではされていない。

画像: FYRE FRAUD (Official Trailer) • A Hulu Original Documentary www.youtube.com

FYRE FRAUD (Official Trailer) • A Hulu Original Documentary

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 Netflixの『FYRE/夢に終わった史上最高のパーティー』は、ジム・キャリーのドキュメンタリー映画『ジム&アンディ』でメガホンを取ったクリス・スミス監督と、「ファイア・フェスティバル」でマーケティングを担当したFuckjerryによるJerry Mediaによって制作された作品。関係者がフェスの発表から開催までの混乱と矛盾を告発して実態を暴くストーリーが映画のように展開される。

画像: クリス監督。

クリス監督。

 一方、Huluの『FYRE FRAUD(原題)』は、フェスの主催者で有罪判決されたビリーの独占インタビューを通して、SNS上に投稿された魅力的なPRの裏で行われていた醜い事実を明らかにした作品。

画像: ©Hulu

©Hulu

双方が番組を非難

 そんな番組をめぐってHuluとNetflixは火花をバチバチに散らしている。

 すでに配信中の『FYRE FRAUD(原題)』を制作したHuluは、番組終盤にNetflixの番組の制作にFuckjerryがかかわっていることを指摘。
 「ファイア・フェスティバル」の裁判で問題視されたメディアの情報操作の張本人とその企業を使って番組を制作したことを暴露してNetflixの番組に影を落とした。

 これを受けて、今度はNetflixの番組『FYRE/夢に終わった史上最高のパーティー』のクリス監督が、Huluの番組が配信された同日に米The Ringerに、Huluが独占インタビューしたビリーについて裏事情を暴露。

 クリスいわく、Netflixの番組でもビリーの取材を考えていたが、その時すでにHuluもビリーに取材を申し込んでいたという。そこでビリーは、Huluから出演料約2,700万円がオファーされた(※)ことをNetflixに告白したうえで、約1,400万円のギャラ交渉を持ちかけられたことを明かした。
※『FYRE FRAUD(原題)』の監督であるジェナー・ファーストが、実際にHuluは2,700万円も支払っていないと答えた。

 詐欺師として有罪判決を受け、多大な被害をもたらした相手に大金を払うことはおかしいと判断したNetflixは、ビリーの取材を断念したが、ビリーが再び出演料を現金約1,100万円に値下げして交渉してきたという。

 この裏事情で、Huluが犯罪者に大金を支払ったということを暴露してNetflix側がHuluを反撃した。

 競合同士の潰し合いで再び脚光を浴びることになった「ファイア・フェスティバル」。HuluとNetflixの競争が一層激しくなり話題になったことで、Huluの『FYRE FRAUD(原題)』を視聴する人が続出するとともに、金曜日に配信予定のNetflixの『FYRE/夢に終わった史上最高のパーティー』への注目度もますます高まっている。(フロントロウ編集部)

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