2月8日公開の映画『ファースト・マン』で主人公のニール・アームストロングを演じるライアン・ゴズリングにフロントロウ編集部がインタビュー。(フロントロウ編集部)

2月8日公開、映画『ファースト・マン』

 1969年に世界中を沸かせたアポロ11号の月面着陸。その立役者であるニール・アームストロングが月に行くまでの壮絶なストーリーを描いた映画『ファースト・マン』が2月8日に日本公開。

 今年のアカデミー賞に4部門ノミネートされている同作の公開に先駆けて、2018年末に主演のライアン・ゴズリングとデミアン・チャゼル監督が来日。

 フロントロウ編集部はライアンにインタビュー。映画に関する強い思い入れや役作りに関する裏話を話してくれた。

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 さらに、ライアン演じるニール・アームストロングの妻ジャネット・アームストロングを演じたクレア・フォイのコメントも入手。メインキャスト2人の言葉を通して、映画の魅力を語る。

※この記事にはネタバレが含まれます。

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Q. 娘の死からすれ違う夫婦…。ニールにとってジャネットの存在は?

クレア:「ニールという人を正しく理解するには彼をとりまく人々に関する理解も必要よ。この夫妻は大きな不幸に見舞われ、立ち直れないほどのつらさを味わった。でもニールはその悲劇を乗り越えることで心を決めたんだと思うの。物語はジャネットの深い悲しみも追うけれど、その悲劇がニールに与えた変化をおもに描いているわ」

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Q.娘の死、任務へのプレッシャー、死と直面する恐怖…。精神面における役作りは?

ライアン:「今回の役は手掛かりがなかったから特殊だったけど、幸いなことに、ニールの息子が映画に携わってくれた。彼に会うことができて、また生前のジャネット・アームストロング(ジャネット・シェアロン)にも(※)会うことができた。また、ニールが生まれた牧場にも行って彼の妹ジューンに会ったし、幼少期の友人や同僚に会った。役作りの基盤となったのは、いろんな見解があるけど、彼のことを知る親しい人から見たニールの姿を知ることだと強く感じた」
※ジャネットは2018年7月21日に肺ガンにより84歳で他界。映画を見ることなく息を引き取った。

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Q, クレアから見るニール・アームストロング役のライアン

クレア:「ニールは他人に愛想をふりまく人じゃなかった。気まずい沈黙が流れても気にしないの。でも彼を演じるライアンは優しくて思いやりがある人よ。ニールは任務だけに集中していたから、不可能と言われる偉業を達成できたんだろうけど…。ニールに対して怒るシーンは難しかったわ。ライアンがいい人すぎるからよ」

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Q.ライアンから見るジャネットとは?

ライアン:「ジャネットはすごくしっかりした母親だったことは確か。素晴らしい人柄だったし、ジャネットが亡くなってしまったからこそ、彼女のその部分が映画で明らかになったのは個人的に光栄なことだと思っている。幸運なことに、僕は実際にジャネットに会うことができた。映画を見たニールの息子は、この映画ほど母を称えた映画はなかったと言っていた。この物語においては、女性に十分焦点を当てることはできなかったけど、息子が敬意を捧げたと思ってくれたことはよかったと思う。ジャネットに見てほしかった」

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Q, ニールとジャネットの性格の違い、ジャネットの負担

クレア:「ジャネットとニールの性格は正反対よ。ジャネットは社交的な女性でいつも大勢に囲まれていたの。人をもてなすのが好きだったというより誰にでも心を開くタイプだった。友人に誠実で決して裏切ったりしないの。わざとらしい友情の押しつけなどはしないけど、誰かが自分を必要としていると感じたら1000キロ先からでも駆けつけるような女性よ。ニールも内向的な人ではなかったけれど、いつも頭の中が仕事のことでいっぱいだから社交的にふるまう余裕がなかった。ジャネットはそんな彼の代わりに面倒なことを全部引き受けていたのよ」

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Q. “感情がない”(※)ニール・アームストロングを演じるということ

※一部の女性映画評論家から「娘の死以外はニールの感情や個人的な思いがまったく伝わらなかった。―ロッテン・トマト」という批評が寄せられている。

ライアン:「ニールは当時、大注目されていた人物だから、僕はその役を演じるにあたり、その時の行動を判断するんじゃなくて反映したかった。子供の死を受けてニールとジャネットは夫婦としてお互いを模索しながら責任も感じている。こうした壮絶な経験をどうやっておぎなっていくかは想像もできない。そのうえにニールの家族は、人間を月に飛ばすという前代未聞のタスクを背負っている。計り知れないプレッシャーのなかにいて、それをできるだけ真実に忠実に反映させたつもり」

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Q, 『ファースト・マン』の魅力

クレア:「これは驚くべき偉業を達成した人物の物語よ。その真の理解者はバズ・オルドリンという人だった。これは月面着陸の偉大さを伝えるためだけの物語じゃない、宇宙開発についてよりもニールという人間を描いた作品よ。“人類の偉大な一歩”を踏み出すために自分の命を懸けて努力した人たちの物語なの」

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Q. ライアンが思うこの映画のストーリーは?

ライアン:「個人的な意見だけど、この映画は月面着陸の物語だけど、なんだか僕は、地球に着陸するために月まで行った男のストーリーのように感じるんだ。娘を亡くして、家族だけじゃなく彼自身とも心が離れて、生きていることの意味が見いだせない時に、宇宙を開拓する機会を得てその答えを、地球では見つかるかもわからない答えを探そうとしている」

画像10: 2月8日公開、映画『ファースト・マン』

 ライアンとクレアがアームストロング夫妻を熱演した映画『ファースト・マン』は、2月8日全国ロードショー。(フロントロウ編集部)

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