レイプ被害者の女性が、裁判が終わるまで自粛するようにすすめられたこととその理由にあ然…。(フロントロウ編集部)

心の傷を癒すためなのになぜ?

 過去にレイプ被害にあった、イギリス在住のイヴ・クロフォードという女性が英Metroのインタビューで明かした“レイプ事件裁判の裏側”が、あまりにも理不尽すぎるとして改善を求める声が多く上がっている。

 「被害にあってから約1年後に被害届を出しました。そういう場合は大抵、レイプ被害者を支援するチャリティー団体から連絡があり、自分にどのようなオプションがあるのか説明を受けます。とても感じの良い女性が対応してくれて、私を助ける方法として個人もしくはグループでのセラピーをすすめられたのですが、カウンセリングやセラピーを受けるのは『裁判が終わってからのほうがいい』と言われました。(裁判の前または最中にカウンセリングなどを受けると)カウンセリングの時に話した内容を、裁判の際、加害者側の弁護士に私を陥れる材料として利用される可能性があるからだそうです」—イヴ

 この話を聞いて言葉を失ったイヴは、あまりの衝撃にすぐには話の内容を理解することができなかったというが、その後、検察や自身の弁護士からも同じように「裁判が終わるまでカウンセリングを受けることを自粛したほうがいい」と強くすすめられ、さらにショックを受けたという。

画像: 心の傷を癒すためなのになぜ?

 「私はメンタルヘルスの問題は抱えていなかったけど、問題を抱える被害者たちはそれを法廷で指摘され、(被害者の)頭がおかしいとか嘘をついているかのように情報操作される。この事実をほとんどの人たちが知らないことに絶望を感じたし、プライベートの情報にアクセスできる権限があることに衝撃を受けたわ」

 幸いイヴの周りには彼女の話を親身になって聞いて、助けてくれる家族や友人がいたが、そういった身近な人たちからのサポートを受けられない被害者たちが世の中にはたくさんいるのが実情。

 一応、被害者がカウンセリングで話した内容を加害者側の弁護士が手に入れるには、被害者の同意が必要だそうだが、不正に入手されてしまう場合や、同意を求められると断れない被害者が多く、法律の改善が必要とされている。(フロントロウ編集部)

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