「不当な扱いを受けた」と主張
米フロリダ州オーランドにある世界最大級のディズニーリゾート「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」(以下ディズニーワールド)で、69歳の女性が「CBDオイル」を所持していたとして現地警察に逮捕された騒動で、捜査にあたったオレンジ郡保安官事務所とディズニーワールドから「不当な扱いを受けた」として、女性側が訴えを起こす構えであることを彼女の担当弁護士が発表した。
CBDオイルとは、大麻草(カンナビス)から抽出されるオイルのことで、女性は持病の関節痛を和らげるために医師の許可を得て日常的に使用していたが、ディズニーワールドがあるフロリダ州ではCBDオイルの所持や使用は法律違反のため、入園前の手荷物検査で身柄を拘束&逮捕された。
結局、女性は留置所で12時間過ごした後、2,000ドル(約22万円)の保釈金を支払って解放され、結果的に不起訴となったが、“夢の国”で楽しい時間を過ごすはずだった家族旅行は台無しに。
弁護士の話によると、女性が連行されるのを目の当たりにした彼女の孫たちは、「なぜミッキーマウスはおばあちゃんのことを逮捕したの?」と、相当困惑した様子だったという。
また、今回の件によって女性はディズニーワールドだけでなく、ディズニーが所有するすべての土地への「出入り禁止令」を出されてしまったそうで、今後、孫たちとディズニーランドに遊びに行くことができなくなってしまった。
ちなみに、CBDオイルは医師の処方箋があればフロリダ州でも特例で使用が認められており、女性は逮捕されたその日のうちに、彼女のかかりつけの医師が処方箋である旨を伝えるための書面を現地警察にファクスで送信していた。違法とされるCBDオイルを持ち込もうとしたのは事実だが、故意ではなかったことや、正当な理由で医師に処方されたものであったことから、女性側は警察とディズニーに対して謝罪と誠意ある対応を要求している。(フロントロウ編集部)