アメリカの各州で制定されている中絶禁止法に対してセレブが続々と抗議の声を挙げるなか、英バンドThe 1975のフロントマンとして知られるマシュー・ヒーリーが、意見を述べた。(フロントロウ編集部)

 性犯罪や近親相姦による妊娠であっても中絶できないうえ、中絶手術をした医師は罪に問われる可能性がある、全米で最も厳しい中絶禁止法が可決したアラバマ州。そんなアラバマ州で先日開催された音楽フェスHangout Music Festivalに英バンドThe 1975が登場した。

画像: The 1975マシュー・ヒーリーが、「中絶禁止法」について怒りを爆発させる

 バンドのボーカルであるマシュー・ヒーリーは、中絶禁止法の法案全文を読んだことをステージで告白。マシューが読んだというこの法案は、ホロコースト(※1)や、ルワンダ虐殺などの歴史上の大虐殺について言及するところから始まる。そこで亡くなった人の数よりも、「ロー対ウェイド」判決(※2)以降に行なわれた中絶例の方が多いというデータと共に中絶禁止を正当化する法案を作った政治家たちに対して、マシューは抗議の声を挙げた。
※1第二次世界大戦中のユダヤ人の大量虐殺
※2人工中絶を女性の権利として認めた1973年の法案

「アメリカの政府には、アメリカの国民たちが悩むとても悲惨な人生の選択を大量虐殺と比べているやつらがいるんだ。恥辱だな!もし大量虐殺が、中絶と類似した話だと思っているなら、人々はお前らを、残忍な人だって思うだろう。だけどはっきり言っておく。お前たちは、そもそも教育を受けていないだけ。なにが腹立たしいかって、この法律は命を守るためじゃなくて、女性をコントロールしようとするために存在するってこと。1番大切なことってなんだと思う?女性が自分たちの生殖器官について選択できる自由を持つことさ。お前たちは聖人なんかじゃない。単なる女性蔑視の最低な野郎たちだよ」

 アメリカで最も厳しい中絶禁止法が可決された地で、可決に携わった政治家に対して強い抗議の声を挙げ、意見を述べたマシュー。彼の勇気ある行動に多くの称賛の声が挙がっている。(フロントロウ編集部)

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