タイタニックの主題歌『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』でお馴染みのセリーヌ・ディオンが、16年間行なってきたラスベガスの定期公演に幕を下ろした。(フロントロウ編集部)

セリーヌ、最終公演でハプニング

 35年以上のキャリアを積み、ポップミュージックシーンで最も成功を収めているアーティストの1人であるセリーヌ・ディオンは、2003年にラスベガスの定期公演をスタート。その後、セリーヌの定期公演「セリーヌ」は、最高収入、最高動員数、最高公演数、すべての部門で1位に輝くという偉業を達成。

 そして米時間6月7日に16年間に及ぶラスベガスの定期公演が、ついに幕を下ろした。

トイレに立ったファンのため公演ストップ

 しかしそんな大事な公演のさなか、ある男性ファンが立ち上がって席を離れてしまった。これに気づいたセリーヌは、なんと、一旦パフォーマンスをストップ。

 なぜ、セリーヌが1人の男性のために次の曲にいくのをやめたのか。それは、トイレのために立ち上がったであろう男性に大事な最終公演のパフォーマンスを見逃してほしくなかったから。男性がトイレに行っている間、セリーヌは観客に向かって「もう少しで彼は帰ってくるわ」などと、おしゃべり。男性が座っていた席が最前列のプレミアムシートだったため、大金を払って無一文になったであろう男性へのせめてもの厚意だとも語り、ファンの笑いを誘った。

 そしてファンがトイレから帰ってきた暁には、「あなたなの?ちょっと来て!」と、ステージ下に呼び、「トイレに行ってたの?気分は良くなった?」と、気遣うシーンが。そしてまたとない機会を得たファンが握手を求めると、トイレで手を洗っていないか信用できなかったため、握手は拒否して笑いを誘い、肘でハイタッチするというスペシャルサービスをしてあげた。

 そして「みんなあなたのことを待っていたのよ!4,300人の人があなたを待っていたの!」と言い、ファンを席に返し、無事次の曲へと進めた。

亡き夫との息子たちが登場

 そんなセリーヌの最終公演は、双子の息子がステージ上に登場し、母親に花束をプレゼント。

 「16年前、シーザース・パレス ザ・コロシアム で、レネと私が1つの夢を一緒にスタートし、ここまで成し遂げてきたことは、自分自身とても誇りに思うし、同時に周りのみんなへの感謝の気持ちでいっぱいです。この全ての経験は、今後の私のショー・ビジネス・キャリアにおいて大きなパートを占め、そしてずっと大切にしていきたいものになりました。本当にたくさんの方々に感謝の気持ちを伝えたいけれど、この大きなチャンスを与え続けてくれた私のファンたちに、一番に感謝の気持ちを伝えたいと思います」

 夫との夢をかなえてくれたファンにそう感謝を伝えたセリーヌ。

 セリーヌが先駆者のひとりとなって成功させたラスベガスでの定期公演は、今やブリトニー・スピアーズやレディー・ガガなど多くのトップアアーティストがこぞってショーをスタートさせる人気ぶり。その一時代を築いたセリーヌの公演が幕を閉じたことは音楽界にとっても、セリーヌのキャリアにとっても大きな出来事。とはいえ、セリーヌは7月から2020年4月までワールドツアーを行なうことが決まっているため、今度は世界ツアーという一味違った形でトップ歌姫の実力を見せる。(フロントロウ編集部)

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