ブラッド・ピットが、「男らしさ」が人間関係に与える影響について、自身の思いを語った。(フロントロウ編集部)

ブラッド・ピットが「男らしさ」の教育に意見

 映画『アド・アストラ』で主演を務めるブラッド・ピットが、現在開催中のベネチア国際映画祭に出席した。

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 今作は、ブラッド演じるロイ・マクブライドと、トミー・リー・ジョーンズ演じる20年前に失踪したロイの父親クリフォード・マクブライドの父子の関係が物語の軸。

 そんな作品への理解を深めるために、今作で監督を務めたジェームズ・グレイと「男らしさ」について考えを巡らせたというブラッド。そこで、自分たち男性が抱える問題点について、プレスカンファレンスで見解を明かした。

「僕たち(男性)は、強く、弱さを見せず、バカにされないように教育された時代に育った。この社会に生まれて個々の世界を持つかぎり、それ(教育)には確かな価値はあるけれど、その一方で、バリアも作ってしまう。なぜなら、苦しみや自分が恥だと感じるもの、そして人生の後悔を否定しているから。それがリアルであっても、想像上のものであっても」

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 さらに、その考えから発展したこんな意見も飛び出したという。

「(監督との会話では)こんな考えもあったよ。(男として)よりオープンでいることは、自分の愛する人や両親、子供たち、そして自分自身ともっと良い関係を築けることになるんじゃないか?」

 男でも女でも、性別によって期待されることが違うことは長年問題視されているけれど、男性に男らしさを押しつけることを問題とする考えは、「トキシック・マスキュリニティ(Toxic Masculinity/有害な男らしさ)」と呼ばれ、ここ数年で議論のトピックとなっている。

 例えば、涙をともなう悲しい経験をしているのに“男らしく”ないという理由で感情を押し殺すことも、トキシック・マスキュリニティのひとつ。“らしさ”を押しつけることは多様性をなくし、精神的な問題を引き起こし、さらには社会に悪い影響を与えるとして、多くの著名人が反対の声を上げている。

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 近年ではプロデューサーとしても活躍するブラッドにとって、人々の価値観に影響を与える映画制作に関わるうえで、現代が抱える様々な闇を理解することは、制作時の優先項目だったよう。

 そんなブラッドがプロデューサーとしても関わった主演映画『アド・アストラ』は、9月20日に全国公開される。(フロントロウ編集部)

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